停電時に安全確保を 台風1カ月で京都・乙訓の住民ら

2018-10-08 10:06:20 | 賞 prize

 近畿地方などに大きな被害をもたらした台風21号の通過から4日で1カ月となる。京都府乙訓2市1町でも、強風による建物の屋根や外壁の損壊のほか、停電によって市民生活に影響が出た。停電が数日間に及んだ地域もあり、住民からは、高齢世帯の安全確保など行政による適切な支援を望む声もあった。

 長岡京市では、世帯数は把握できていないが、市内の広い地域で停電が発生した。竹の台地区などの集合住宅12棟では停電で給水ポンプが動かなくなり、水道が使えなくなった。このため給水車を配備したり、近隣の小学校や公民館のトイレを開放するなどの対応に当たった。

 また、長岡京市内の高齢者福祉施設では停電で施設の運営が困難になったため、市は特別な措置として入所者19人を別の施設に移送した。ただ、地震などの大規模災害以外で長期停電が発生し、多くの住民から支援の要請が寄せられることは、現時点では想定していないという。

 向日市は800世帯以上が停電した。寺戸町大牧の一部の約20世帯では、被害から2日後まで復旧せず、エアコンや冷蔵庫も使えないままだった。地域内には90代の独居女性もいるなど高齢者が多く、寺戸大牧の自治会長(66)は台風通過後だったが避難所の開設など支援を市に求めた。しかし「地域の人たちでの解決をお願いした」(市防災安全課)として実施されなかった。

 佐々木さんらが地域内で呼び掛け合ったことで、電気が使える近隣世帯が協力。延長コードを各家庭に引き込んで融通した。自治会長は「高齢者にとって命に関わる状況だったが、市はマニュアル通りの対応に感じた。もう少し配慮が必要だったのではないか」と訴える。

【 2018年10月04日 15時55分 】



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