京都・長岡京の発掘振り返る 調査60年、スライド報告

2015-03-05 16:23:40 | 歴 history
 平安京遷都まで10年の都だった京都府長岡京の発掘を振り返る「スライドでみる長岡京発掘60年」が1日、長岡京市天神4丁目の市立中央公民館で開かれた。専門家の講演やスライド報告などがあり、参加した約250人はこれまでの成果や今後の展望について考えた。

 乙訓2市1町の教育委員会と、長岡京、向日両市の埋蔵文化財センターでつくる乙訓文化財事務連絡協議会が主催した。長岡京の存在を証明した故中山修一氏が発掘調査を始め、本年度で60年を迎えた記念に企画した。

 講演は、京都産業大の井上満郎名誉教授が「長岡京から平安京へ-『平安』な都をつくった長岡十年」と題して話した。

 井上名誉教授は、長岡京と平安京を造った桓武天皇が奈良時代の政治的激動期に即位したことを説明した。クーデターなどの危機を克服し、都の造営や政治によって安定した社会を目指し、死後に評価されたと指摘し「長岡京の10年は、後の平安な時代を築く基礎となった」と評価した。

 スライド報告では、調査担当者らが写真や図、資料を示して「桓武天皇の宮殿と今」「都の台所・『市』を考える」などをテーマに紹介した。今後の展望を話し合うコーナーもあった。

【 2015年03月02日 11時42分 】


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