巨大な騎士の漆絵里帰り 京都・向日市にキリンが寄贈

2017-02-16 20:07:25 | ブログ Weblog
 京都府向日市北部と京都市南区にまたがって立地したキリンビール京都工場で展示していた漆絵がこのほど、向日市に寄贈された。市は工場跡地(同市寺戸町)に建設し、3月完成の「市商工業振興センター」で作品を常設展示する。十数年ぶりの「里帰り」に、キリン関係者は「工場の姿を思い出すよすがになれば」と願う。

 漆絵の題は「馬上の騎士の乾杯」。漆を絵の具として使用する漆絵の技法を確立した故松岡太和氏(1894~1978年)が、同社の依頼を受けて62年に制作。縦3・5メートル、横3メートルで、ビールの本場ドイツで、中世に戦いで勝利し、馬上で祝杯を挙げる騎士がモチーフという図柄だ。

 キリンビジネスエキスパート(東京都)によると、作品は68年の工場完成時から、社員や取引業者が行き来する事務所棟1階ロビーに飾られた。工場は99年に操業を終え、作品は2000年代初頭から、東京都や横浜市にあるキリンの施設で保管されていたという。

 同社の担当者は「たくさんの人に親しまれてきた作品。往時を懐かしんでもらいたい」と語る。向日市公園住宅課は「工場は市の歴史を語る上で欠かせない。絵を手がかりに歴史を後世へ引き継ぎたい」とする。

【 2017年02月05日 12時14分 】


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