武内 ヒロク二

このブログは、武内ヒロクニの絵の紹介や、家での出来事を妻が語ります。
日々、徒然。

男の肖像(作品紹介454) と 七夕・山家集より

2017-07-13 18:06:05 | Weblog


非常に青色が唐突な作品。
どうやらネクタイを締めている男性のよう。
青色の部分は、ガッシュか、アクリル絵具で描いたようだ。
見た時に、「ブルーが好いなぁ。」と思ったので、取り上げました。

神戸での個展が終わり、9月11日~9月18日は、東京銀座、「ギャラリー枝香庵」での個展が待っている。
とにかく、一息入れ、8月中旬から次の準備へ入る予定。

一息入れていますが、なんかヒロクニさんと一緒にいると、休んだ気がしない。
いつもの事なんですが、「冷蔵庫のものが見つからない」と言っては、呼ばれる。
一日3回は、「何処に入っているの?」と聞いてくる。探している間冷蔵庫はあけっぱなしで、
ピピー、ピピーと音が何回聞こえるか・・・・。
私が行ったら、即見つかる。

また、夜就寝しようと思い電気も消し、寝かけた頃に「さほり、何か今日暑かったと思わないか?」と、
話かけてくる。私は、どちらかというと寝つきが悪い方なので、うとうととしかけたところで、
起こされるのは、迷惑きわまりない。
もう、寝たふりして起きないと、身体をゆすって起こす。
こうなったら、ゆすられても熟睡している振りだ!と気持ちを強固にする。
そうやって寝た振りを徹底すると、「チッ!」と舌打ちしているのだ。
なんか本性を出した瞬間か・・・と思い、
「チッ!」という舌打ちになんかすごく腹が立ってきて、また寝つきが悪くなるのであった。

ヒロクニさんは、基本我儘。そして思いやりがある性格なので時に優柔不断。
絵も様々な引き出しや体験の中から描かれているようだけど、性格もさまざまな要素で成り立っている。
噛めば味のある人格というべきか?



あまり本を落ち着いて読むことができなくて、ちょっとしか進まない。
西行の「山家集」を何回も借り続けています。

七夕の句がありました。
子供の頃は、七夕も楽しみにしていましたが、七夕も素通り状態で「そんな日もあったんだ」という感じの
日常でしたが、「山家集」にちょっと心を引かれる句がありました。
ちょっと紹介します。

■船寄する 天の川辺の 夕暮れは 涼しき風や 吹きわたるらん

 意味:彦星が舟をこぎ寄せる天の川の岸辺の夕暮れは、涼しい風が吹きわたっていることであろう

 注:上の句の解説に、中国の伝説では、天帝の娘織女が車騎を整え鵲の橋を渡って牽牛を訪れたとされるが、
   日本では、『万葉集』以来、当時の風習により、彦星が、鵲橋や紅葉橋・舟・徒歩などの方法で
   天の川を渡り七夕女を訪れる詠まれている。

   唐の時代(後半)と平安後期とは同時代ということを考えると、遣唐使などを通じて日本に入ってきた
   風習と考えてもよさそうである。中国では唐の玄宗の時代にさかんになったといわれている。
   唐の時代は、日本が大陸文化を取り入れていた時代でもある。そして、古典には、中国の歴史や話を
   非常に美化し、尊崇の念が書かれています。七夕も大陸からやってきた風習だとつくづく感じさせて
   くれるこの句に感銘しました。

■ささがにの 蜘蛛手にかけて 引く糸や けふ七夕に かささぎの橋

 意味:蜘蛛が糸を四方八方にひきわたして巣をかけているが、あの糸は今日鵲(かささぎ)の橋を
    渡っていく織女に貸す(供える)ための願いの糸であろうか。

 注:七夕は乞巧奠(きこうでん)とも称され、音楽・裁縫等技芸の上達を祈り、また願い事を梶の葉に
   書きつけて祈り、また願い事を梶の葉に書きつけて祈り、五色の糸(願いの糸)や衣を供える風習が
   あり、また供物に蜘蛛が糸をかけると願い事が叶うと信じられていた。この歌はそれらを踏まえて
   詠まれたもの。

   我家は蜘蛛がすぐ巣をつくる。蜘蛛の糸はどちらかというと疎ましいものと感じていました。
   それが非常に好ましいものと感じる句に出会い感激しました。蜘蛛の糸に願をかけているところが
   なんとも風流で、ユーモラスに感じたのです。また、音楽や裁縫(美しい衣装を作る)などの
   上達を祈るということも風流に感じたのです。


  ところで梶の葉というのは、こんな葉です。↓
  
  折り紙ではなく、平安時代は、この葉に願い事を書くのだそうです。
   


 七夕の句を読むことで、子供の頃のわくわく感を少し思いだすことができました。




庭では、黄色の百合が終わり、赤い百合が咲きました。
我家の近所では、同じ百合の花をよく見ます。
昨年、分けて頂いた百合の球根なのですが、近所の中で分けた百合をさらに誰かが分け、それを繰り返して
我家にもやって来たのだと思います。








コメント
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