骸骨と船。そして夜の海。
ヒロクニさんは、時々骸骨の絵を描きます。
この骸骨の絵は、シックな感じで、いつもの元気な骸骨とは随分違う。
三途の川を横断しているような・・・・。
ヒロクニさんは、現在78歳。
「俺がもうすぐ80とは・・、信じられない」と言う。
私も負けず、「9月で54歳とは・・・、結婚したときは27歳だったのに・・」
「8月が来たら、結婚して27年にもなるわよ!あなた!」と、
魔法使いサリーちゃんのお友達の「よしこちゃん」の声でいう。
それは、ともかく、「死について考える」時が、時々真剣にある瞬間が増えた。
あの世というのは、全くわからないから、それは死んだ時のお楽しみとして考えるとして、
この世でどのように生きるか?これにつきると思うのです。
わたくしも子宮癌が見つかって、全摘手術を宣告された時、あわてて思ったのが
「まだ、死にたくない」だった。なんやかんやと不満も言いつつ、生きていたいと思っている私がいました。
私が感心した話が一つ。
ある九州の男性の話で、自分はもう役割を終え心に残すことはないと、少しずつ食を減らし、
覚悟して自分から死を迎え入れた方がいる話を聞いた。
そして、そういう方は、十分に自身の役割を生ききり、また末期癌や老齢で晩節を汚す恐れを感じる人であり、
人生に対するけじめとして、そのようにして死を選んだのである。
真摯に人生を全うしてきたからこそ選べる選択である。と言う話です。
(自殺はダメです)
「単に、死にたくない」しか思えなかった私はなんなのでしょうか?
「俺を殺さないでくれ!」と病院で叫んだ良人はなんなのでしょうか?
随分と高尚な死を迎え入れたお話の方と較べたら凄い差・・・・。
ヒロクニさんの絵の骸骨は、暗い夜の海をゆっくり進む船に乗っている。
しかし、この骸骨は恐怖におびえているわけでもなく、陽気でもないが、とても静かで落ち着いている。
絵の表面は、ひび割れ古びた感じに仕上げられている。
紙をそういう風合いになめしているのです。不思議な技法を思いつくなぁと感心しています。
独特の色鉛筆画をお楽しみ下さいませ。
庭に秋に植えつけたアリウムが咲いています。
この花一度植えてみたかったのです。
21日は、楽しい来客があり、庭にシーツで日陰をつくり、庭に出てピクニックムード。
ヒロクニさんともリラックスムードで楽しみました。
楽しい時間は早く過ぎるようで、あっという間に過ぎていきました。