梅之芝居日記

歌舞伎俳優の修行をはじめてから15年がたちました。
日々の舞台の記録、お芝居ばなし等、お楽しみ下さい。

あと2日!

2008年08月18日 | 芝居
ついに『第14回 稚魚の会 歌舞伎会 合同公演』は本稽古に突入!
今日は<顔寄せ>と全演目の<附立>です。
これまで別々に稽古をしてきた『車引』『釣女』『番町皿屋敷』『勢獅子』のメンバーが初めて一堂に会しました。なかにはずいぶん久しぶりに会う方も。踊りの演目は宗家の稽古場に伺う日々が続いていましたからね。
古式ゆかしく、狂言名題の読み上げと手締めで、いわば団結式。この瞬間、「さあやるぞ!」って気持ちになります。

竹本や常磐津の浄瑠璃、下座も生演奏になり、ツケ打ちさんも、本来なら明日の<総ざらい>から入るのが通例ですが、今回は若い方がなさるということで、先輩のツケ打ちさんの立ち会いのもとで今日からお勤めになり、ほとんど本番通り。やはり、音が<生>になりますと、気持ちが引き締まります。

…素足で踊るのにも、だんだんと慣れてきました。裾さばきも、徐々に…。
テープ演奏から生にかわったので、間合いやテンポとこちらの動きをどう合わせるかということに、以前はずいぶん気をつかったものですが、今回はあまり気にならなくなりました。なんでかな? でもいいことだと思います。とにかく気持ちで踊ろう!

庶務もこなしながら、自分の出ていない演目のお稽古もできる限り拝見しましたが、先輩方も、なにくれとなく後輩たちの演技を見て、色々とご指導下さいました。今回の演目は、勉強会ではよく出る芝居です(『車引』は研修発表会でも度々。かくいう私も11年前桜丸を勉強させて頂きました)ので、諸役に“経験者”が多いのです。
実際経験している方の実践的なアドバイスが、どれだけ勉強になることか。本当に有難く思います。

チケットも相変わらず売れ行き好調で嬉しい限りです。うかがいますと、チケットセンターでの空席状況は日々変化するものだそうで、売り切れだった日も、ポッとキャンセルが出たりすることもあるそうですので、これからご観劇を予定されている方は、是非是非国立劇場チケットセンター(窓口やネット)で、最新の情報をご確認下さいね。このブログの《リンク》に、国立劇場のホームページを載せてますので、そこから見ることができます。