梅之芝居日記

歌舞伎俳優の修行をはじめてから15年がたちました。
日々の舞台の記録、お芝居ばなし等、お楽しみ下さい。

大詰めです

2008年08月16日 | 芝居
今日から『勢獅子』のお稽古は国立劇場大稽古場に場所を移しました。
昨日も書きました通り、鳶頭、手古舞、鳶の者、若い者、後見も全員揃って、ひと幕40数分間を<通し稽古>です。
手古舞と鳶の者による<かっかれ>と呼ばれる踊りの振り移しと、からみの若い者の立廻りの手を付けてから、A、Bの順で。
御宗家の稽古場で、すでに衣裳を着て踊ってきましたが、今日からはさらに本番に近い形にしたかったので、素足で踊ることにしました。

素足になりますと、足運びに気をとられますね。スムースに滑ってくれませんし(大稽古場の床の素材自体も、実に滑りにくいものでして…)、着物の裾も、よりまとわりついてきます。
そういうことにばかり神経がいってしまい、肝心の振りがおろそかに…なんてことのないよう、今からこの状態に慣れておき、いざ所作舞台になったとき、少しはラクに感じられるよう、足づかいの自習は重ねていかないと…。

後ろで皆が見てるということだけで、緊張感が高まります。いい方向に、その気持ちをもってゆけるようにしたいですね。


…チケット情報をここで。
お陰様をもちまして、売り切れの日も多数出ておりますが、22日(金)B班、26日(火)B班の回には、まだ若干の残席がございます。
今回『勢獅子』では、A班とB班で、振りと立廻りを変えておりますので、双方ご覧頂き、違いを楽しんで頂ければと存じます。
出演者一同、全日《満員御礼》を目指して、最後の宣伝活動中です。なにとぞよろしくお願い申し上げます!