梅之芝居日記

歌舞伎俳優の修行をはじめてから15年がたちました。
日々の舞台の記録、お芝居ばなし等、お楽しみ下さい。

『子供歌舞伎教室』がございます

2005年11月22日 | 芝居
明日二十三日午前九時から、『第235回 子供歌舞伎教室』が開催されます。
『子供歌舞伎教室』は、財団法人<都民劇場>の主催、東京都の共催で開かれている催しで、都内在住、あるいは在学の学生さん(十八歳未満)と、その保護者の方を対象に、本公演が始まるの前の歌舞伎座の舞台を使って、解説者による「見どころ」の説明と、一幕もののお芝居、あるいは舞踊をご覧頂き、歌舞伎に親しんでいただこうというものです。昭和二十七年から始まっているそうで、年に数回開催されます。
たいていの場合は、本公演で上演している演目を、配役を変えて上演するのですが、ときには違う演目をだすことも。今回は本公演でも上演している『連獅子』が上演されますが、本公演では高麗屋(幸四郎?染五郎)さん親子が、お勤めになっている<狂言師 後に獅子の精>を、松島屋(愛之助)さん、萬屋(梅枝)さんがお勤めになります。そして、萬屋(信二郎)さんの<浄土の僧遍念>を名題俳優の中村又之助さんが、成駒屋(玉太郎)さんの<法華の僧蓮念>を、やはり名題俳優の松本錦弥さんが勤めます。今回もそうなのですが、お勤めになる俳優さんにとって、<初役>となる場合が多いようですね。
昨日の夜の部『大経師昔暦』終演後に、この舞台稽古がございまして、私も拝見させていただきました。遅くから始まるお稽古は、お出になる方達も、スタッフの方々も大変だと思いますが、逆に明日の本番は午前九時開始! みなさん何時に楽屋入りになるのでしょう…?

かくいう私も、平成十一年二月の『子供歌舞伎教室』で、舞踊「落人」のカラミの花四天で出演させていただきました。当時私は鎌倉に近い実家で生活しておりましたから、朝六時に起きて支度と通勤、八時には楽屋に入った記憶がございます。しかもそのときは、本公演でも上演されていた演目ながら私は出ておらず、『子供歌舞伎教室』のための配役変更で、急遽メンバーに加わったものですから、まだ立ち回りに不慣れだった新人時代ということもあり、メチャクチャ緊張したことを覚えております。

…一回ぽっきりの本番は、演ずる人も、後見も、みなみな大変です!