梅之芝居日記

歌舞伎俳優の修行をはじめてから15年がたちました。
日々の舞台の記録、お芝居ばなし等、お楽しみ下さい。

歌舞伎座のお祭り

2005年11月15日 | 芝居
本日十五日、歌舞伎座恒例の『機関祭(きかんさい)』が賑やかに執り行われました。
この『機関祭』とは、歌舞伎座内の電気、ガス、水道、ボイラー等を一括管理する「機関室」で働いていらっしゃる方々が、毎年十一月のよき日に、業務の安全、無事を祈って火の神様をお祭りするものですが、日頃機関室のお世話になっている大道具さん照明さん、客席係さんや監事室の方々といった劇場関係者も多数参加し、大変賑わいます。私たちのような役者や、付き人さんたちも、加わることができ、もちろん私も、二度目の参加をさせて頂きました。
奈落の一角にある「機関室」、いつもは巨大なボイラーやメーター、入り組んだ配管ばかりが目につく空間が、立派な祭壇、宴席が設置されておもむきが変わります。参加者は祭壇に参拝してから、用意された食事やお酒を頂戴しながら、思い思いの時間を過します。決して広くはない室内に大勢の人、人、人。普段はなかなかご一緒できない方たちと、楽しいお話ができるのがうれしいです。私はひと足お先に失礼しましたが、みなさんまだまだ盛り上がっていることでしょう。
…つね日頃から私たちの舞台を支えて下さっている機関室の方々へ、感謝の気持ちも込めて、本日のお祭りを、この場を借りてご紹介させて頂きました。