6日のNHKクローズアップ現代に取り上げられていた埼玉医科大学の多剤耐性緑膿菌感染の拡大は、物量作戦ではなく、毎日の個々人の意識レベルで些細なことの積み重ねによってしか防げない、という基本中の基本の実践の履行を求められていると感じた。大きくて立派、見た目が綺麗な病院ほど清潔と思い込んでしまう人間の意識の危険性、誤った方向へ走り、問題が明るみに出るまで隠蔽されてしまう危うさ。
埼玉医科大学の1あ100人が多剤耐性緑膿菌感染で6人死亡は、大規模病院では気づかない日常的な数なのだろうか?
小規模病院であったら、存続不可能なほどよってたっかってたたかれ死活問題まで発展してしまうだろうな。だけれど多分起きないだろうと思う。多剤耐性緑膿菌は大変な問題と認識しているので、1例発生しただけで、大騒ぎで必死に対策を立てるだろうから。
発生源を特定しかねても、
伝播を防ぐ! 細菌繁殖環境を絶つ!
これしか対策は無いでしょう。
その方策を立て、職員一丸となって実行する。
埼玉医科大学は、次々と「最新鋭設備」を誇る新しい施設を建設しています。
その裏では、職員は、残業に次ぐ残業で疲れています。タイムレコーダーも、勤務時間のノートもなくありません。17時半に終わるはずの日勤が21時まで、その日の内に終わるはずの準夜勤が翌日の朝まで続く。医師の当直(夜勤)明けの日勤の常態化.....。疲労が重なると、自分でも何をやっているか分からなくなり、本当に恐い。
労働組合の訴えによって、2005年に、労働基準監督の立ち入り調査を受けて、勤務時間の記録をとって、残業代を払うように指導されました。そして一時は、勤務時間のノートをつけるということになりました。しかし、まだ、私たちの組合の力は小さく、職場で各人が勤務時間を申請することに対する経営側の圧力を跳ね返すことは並大抵のことではありません。
勤務時間の実態は、今もほとんど変わっていないのです。
労働組合をもっと大きく、強くして、職員の不払い長時間残業、過労の実態を変えないかぎり、医療事故は頻発するでしょう。
2005年9月に、私たちは、職員の労働条件の改善と医療の安全の確立を求めて労働組合を設立しました。埼玉公共ユニオン埼玉医大・毛呂病院支部です。http://blog.saitama-idai-rouso.org/
これに対して、埼玉医科大学は、支部長を解雇し、病院の廊下の数箇所の掲示板に、「一連の行状により解雇する」という張り紙を掲示し、解雇しました。
「逆らう者は首だ」という見せしめです。
私たちは、日本一規模の巨大病院の大きな圧力に負けずに、団結を守っています。支部長の解雇撤回を求めて闘っています。ご支援をよろしくお願いします。