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すずしろ日誌

介護をテーマにした詩集(じいとんばあ)と、天然な母を題材にしたエッセイ(うちのキヨちゃん)です。ひとりごとも・・・。

時系列について。

2025-03-23 15:08:37 | うちのキヨちゃん
 齢94歳。数え年なら95歳のキヨちゃん。そりゃあ、物忘れがあって当然だし、理解力が低下しても致し方ない。まだ所謂認知症になっていないだけ素晴らしいとさえ思う。
 ただ本当に記憶力の低下、特に直近の記憶の抜け落ち方は高齢者のあるあるで、同じ話の繰り返しは勿論、こちらも同じ説明の繰り返しが必要だ。
 そして、記憶の混乱や混同もあり計算が全く合わない事象が生じる。例えば昭和17年に四国に来たというが、17年はまだ戦争中であり、キヨちゃん自身も子供であるから就職したりしているわけがないので27年の間違いだろうと思われる。またこの前も書いたが、おそらく繰り返しお姉さんなどから聞いた話がそのまま自分の記憶にすり替わっていることもある。
 さて時系列と言えばこんな事があった。新聞や市報などで訃報欄に知り合いが載ることがある。キヨちゃんの年になれば、知り合いの方も高齢者でこういう事はよくある。元々付き合いのある人ならば新聞で知る前に見聞きしたり葬儀に行く義理もあるのだが、そこまでではない「知り合い」で名前を聞くと「知っている」「聞いたことある」「もしかしたらあの人」という場合についてである。
 丁度キヨちゃんより少し年の若い方の訃報が出た。名字にも覚えがある。
 「これ、あそこの人じゃ無いだろうか?」
とキヨちゃん。たまたま私もその方は存じ上げないが、その人の子供さんと年が近く同じ学校に行っていたため、
 「〇〇ちゃんのお父さんじゃないかな?」
と答えた。
 すると、
 「この人、お前が中学生の頃、孫を迎えに来てた。ほれ、お前と同じくらいの年の子で。」
と言い始めた。孫・・・ということは、おそらくお父さんではなくお爺さんだろうから、私の年齢やキヨちゃんの年齢からして「その迎えに来ていたお爺さん」はすでに故人ではないかと思う。
 「いや、その時おじいさんだったんなら、その人はもうおらんのちゃうかな?亡くなった人はお父さんじゃないかな?」
 「ほんでも私と年変わらんのでよ。」
・・・・。
 「うん、今はな。母ちゃんと年同じくらいじゃけん、おじいさんじゃけど、私が中学生の事は母ちゃんも40代だろう?てことは、この人も40代くらいじゃないん?」
 「?????」
 しばらく何度か説明したがどちらかが混乱するかイラっとするかに陥りそうだったので諦めた。とりあえず、思ってた人ではなくその人の息子さんかな?とは理解してくれたらしかった。
 うん、なかなかこれからもあるだろうな、こういうこと。
 
 
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2 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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Unknown (ふくだ)
2025-03-24 21:54:10
(笑)ある意味、今を生きるキヨちゃん!ですからね。
でもコッチはそのおかしさを正したくて、口を挟まずにはいられない。
わかります!(笑)
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ふくだ様 (すずしろ)
2025-03-25 08:49:48
そう?そうなの~。
と聞いてあげるべきなんでしょうけど、まだ完璧な認知症でも無い様なのでついつい訂正しちゃいます。
この頃合いが難しいですねえ。
返信する

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