みちのくの山野草

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賢治学会代表理事様にも一言申し上げます(鈴木 守)

2018-05-11 20:00:00 | 三陸
《東ニ病気ノコドモアレバ行ツテ看病シテヤリ》(「賢治詩碑」、平成27年10日5日撮影)

 過日(5/9)ある方からご心配のお電話を頂いた。それは、この度、宮沢賢治学会の会員に代表理事名でわざわざ郵送された、
 学会員の皆名様へ:「宮沢賢治・花巻市民の会」会報(2017年9月1日付)における本学会に関する誤報問題等のその後につきまして
というタイトルの、何とA4判6頁にもわたる文書に関してである。
 その方は、『あの文書は問題ですよ。一般会員が読んでもよくわからない内容<*1>ですが、あれは鈴木さんに対する個人攻撃であって、代表理事が辞任せねばならないようなやり方です』というような意味のお電話だった。そしてその方から、このような件に関しては無料で弁護士が相談に乗ってくれる制度もありますよ、というアドバイスも同時に頂いた。

 実はその2日前の5月7日に、私も賢治学会の一会員だからこの文書を受け取って、一般会員にとっては判りにくくとも、当事者の一人である私にとってはすぐその内容が読み取れた。つまるところは、非対称性を使っての私を狙い撃ちにした理不尽な個人攻撃であり、先に私たちが計画した三陸被災地支援募金(大槌の子どもたちに、図書購入用の図書券を贈るための)が賢治学会幹部によって押し潰された時の理不尽と同じことがまた繰り返されたと。とはいえ、一般会員にとっては曖昧模糊としたこのような文書に対して私が怒ってまともに反論するのも大人げないなと思って、しばし成り行きを静観していようと思っていた(泣き寝入りとも言えるが)矢先だった。ところが、そういう制度があることもお陰様で知った。

 そこで私は悩んだ末、ひとまず現時点では、「賢治学会理事会様へ」のみならず、この文書をお出しになられた当の賢治学会代表理事様にも一言申し上げておくべきだと判断し、この投稿も改めてした次第だ。

 それにしても、この「誤報問題等」があったのは昨年のことであり、なんでそれから約半年も経ってしまった今頃になって、賢治学会の全会員にわざわざご親切にこのような長文の文書を郵送したのだろうか。そう疑問に思って閃いたのが、この度私が『本統の賢治と本当の露』(鈴木守著、ツーワンライフ出版、定価(本体価格1,500円+税))を出版し、それが全国販売されることになったからこのタイミングだったに違いないということだ。それは、賢治学会総会時に全国から集まって来られる方々に対しての先の募金活動が許可されなかった一因に、どうやら私の著した本(私の賢治関連の著作を売ってその代金をすべて募金に回すことにした)があったようだと思っていたからでもあった。

 そこで私には、
 今般鈴木守が出版した『本統の賢治と本当の露』が全国的に読まれて賢治の「本当」のことが知れ渡ってしまうことを理事会は懸念し、その対策として今回の文書が賢治学会全会員宛に送られた蓋然性が低くない。
と解釈できた。
 しかしこのような理不尽が一方的になされても私が今思うことは、それに対して私がむきになって反撃することではなく、この状況に鑑みれば、
 賢治研究の世界でも今こそまさに原点に還らねばならない。
ということである。それはこの度、『100分de名著『法華経』』(植木雅俊著、NHK出版)を通じて
 小乗と大乗の対立を、対立のままで終わらせず、両者を融合させてすべてを救うという止揚によって『法華経』が興った。
ということを植木雅俊氏から私はたまたま学んだからであり、さらに同氏は、
 『法華経』に一貫しているのは「原始仏教の原点に還れ」という主張です。
と教えてくれているからである。まして、賢治は熱心な法華経信者だったのだからなおさらにだ。言い換えれば、時代は今、かつての賢治研究に対しての再検証を要請しているということでもあろう。

<*1:投稿者註> この配布された文書はこのままでは分かりにくいと思われますので、私のかつての投稿〝『三陸被災地支援募金を押し潰した賢治学会幹部』〟をご覧になっていただければ、経緯等が幾何かお解りになっていただけると思います。そうしていただければ、今回の文書がわわざわざ全会員へ送られた狙いもまた解り易くなるかと思います。

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《『本統の賢治と本当の露』の広告 》(平成30年5月1日付『岩手日報』一面下段)

 この度、『本統の賢治と本当の露』(鈴木守著、ツーワンライフ出版、定価(本体価格1,500円+税))

を出版いたしましたのでご案内申し上げます。
 本書は、「仮説検証型研究」という手法によって、「羅須地人協会時代」を中心にして、この約10年間をかけて研究し続けてきたことをまとめたものです

 現在、岩手県内や東京の書店におきまして販売されおりますのでどうぞお買い求め下さい。
 あるいは、葉書か電話にて、『本統の賢治と本当の露』を入手したい旨のお申し込みを下記宛にしていただければ、まず本書を郵送いたします。到着後、その代金分として1,620円(本体価格1,500円+税120円、送料無料)分の郵便切手をお送り下さい。
      〒025-0068 岩手県花巻市下幅21-11 鈴木守
               電話 0198-24-9813
 なお、〈目次〉は以下のとおりです。

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