みちのくの山野草

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はたして、チョロかったのか

2019-01-11 16:00:00 | 賢治関連
《『ベートーヴェン捏造-名プロデューサーは嘘をつく-』(かげはら史帆著、柏書房)》

 過日ある方から、『ベートーヴェン捏造-名プロデューサーは嘘をつく-』という本を頂戴した。何となく、私がここ10年ほど調べてきて感じていることと似たような事が書いてあることに気付き、興味深く今読み続けている。例えばそこには、次にようなことが述べられていたからである。
 シンドラーはこうした仕事を通して、ベートーヴェン個人のエピソードにとどまらず、自分とベートーヴェンの関係を誇張するようになっていった。…(投稿者略)…「ベートーヴェンと十年にわたり同居していた」など、明らかに事実でない内容が書かれている。伝道者としての説得力を高めるために、本人がそう触れ回っていたのだろう。とりたててケチを付けてくる人もいない。チョロい、実にチョロい。シンドラーは内心、高笑いだった。
           〈『ベートーヴェン捏造-名プロデューサーは嘘をつく-』(かげはら史帆著、柏書房)162p〉
 私はこれを読んで、なるほどあの賢治伝記の作者も、おそらくこのシンドラーとほぼ同じ考え方であったに違いないと、妙に納得してしまった。おそらく彼も、最初は誇張、次第に改竄やあげくは捏造に手を染めていった。なぜならばその当時であれば、「とりたててケチを付けてくる人もいない」と高を括っていたに違いないからだ。
 さりながら私はこう思う。いつまでも騙し続けることはできないと。実際、この『ベートーヴェン捏造-名プロデューサーは嘘をつく-』はそれを白日の下に晒したと言えそうだし、私自身もその一翼を担い得る自信があるからだ。特に、そのことによって濡れ衣を着せられた人物がいた場合には、なおさらにだ。歴史に時効などない。

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 賢治の甥の教え子である著者が、本当の宮澤賢治を私たちの手に取り戻したいと願って、賢治の真実を明らかにした『本統の賢治と本当の露』

             〈平成30年6月28日付『岩手日報』一面〉
を先頃出版いたしましたのでご案内申し上げます。
 その約一ヶ月後に、著者の実名「鈴木守」が使われている、個人攻撃ともとれそうな内容の「賢治学会代表理事名の文書」が全学会員に送付されました
 そこで、本当の賢治が明らかにされてしまったので賢治学会は困ってしまい、慌ててこのようなことをしたのではないか、と今話題になっている本です。
 現在、岩手県内の書店での店頭販売やアマゾン等でネット販売がなされおりますのでどうぞお買い求め下さい。
 あるいは、葉書か電話にて、『本統の賢治と本当の露』を入手したい旨のお申し込みを下記宛にしていただければ、まず本書を郵送いたします。到着後、その代金分として1,620円(本体価格1,500円+税120円、送料無料)分の郵便切手をお送り下さい。
      〒025-0068 岩手県花巻市下幅21-11 鈴木守
               電話 0198-24-9813

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