〈「白花露草」(平成28年8月24日撮影、下根子桜)
〈仮説:高瀬露は悪女ではなかった〉の定立
鈴木 それでは、これで「羅須地人協会時代」における検証等は全て済んだ。
そして今までの考察で明らかになったように、露は<悪女>と言うよりは、<聖女>と言った方が遙かにふさわしことがわかったから、ここからは正式に、
〈仮説:高瀬露は聖女だった〉
を立て、その検証を行うという「仮説検証型研究」にしたいのだがどうだろうか。
吉田 でも待てよ。僕等の当面の、最大の目標は高瀬露の濡れ衣を晴らすことだから、まず第一段階としては、
〈仮説:高瀬露は悪女ではなかった〉
という仮説にすべきではなかろうか。
荒木 たしかに、露は実に見事な生き方をした人だったということを俺は知ったから、彼女は聖女のごとき人だと俺も認識はしているんだが、そのことを検証することは今ではないな。その次だ。
鈴木 そうか、そうだな。ではそういうことで、今後は、
〈仮説:高瀬露は悪女ではなかった〉
を定立して、この検証を続けるということにしよう。
荒木 とは言いながら、その検証は実質的にほぼ終えてしまっただろう。
鈴木 そう、「羅須地人協会時代」に関しては、この仮説については実質的に検証は終えていて、これを裏付けることは沢山あったが、それを否定するいわゆる「反例」は何一つ見つかっていない。
荒木 そっか、そうだよな。たしかに振り返ってみると、〈仮説:高瀬露は悪女ではなかった〉の反例は何一つなかったから、この仮説は検証に耐えた。よって、今後この反例が見つからない限りという限定付きの「真実」となったわけか。
吉田 基本的にはそうだと思うが、僕等は主に「羅須地人協会時代」のことしか調べてこなかったので、それ以外の時代について検証すべき事が残っているのではないのか。
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賢治の甥の教え子である著者が、本当の宮澤賢治を私たちの手に取り戻したいと願って、賢治の真実を明らかにした『本統の賢治と本当の露』
〈平成30年6月231日付『岩手日報』一面〉
を先頃出版いたしましたのでご案内申し上げます。
その約一ヶ月後に、著者の実名「鈴木守」が使われている、個人攻撃ともとれそうな内容の「賢治学会代表理事名の文書」が全学会員に送付されました。
そこで、本当の賢治が明らかにされてしまったので賢治学会は困ってしまい、慌ててこのようなことをしたのではないか、と今話題になっている本です。
現在、岩手県内の書店での店頭販売やアマゾン等でネット販売がなされおりますのでどうぞお買い求め下さい。
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〒025-0068 岩手県花巻市下幅21-11 鈴木守
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