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シュトルム神父植樹記念祭(7/29)

2018-08-01 12:00:00 | 賢治関連
 この7月29日に二戸市の大平球場へ行った。それは、そこで「第二回 シュトルム神父植樹記念祭」があったからだ。もちろんこの神父さんとは先に〝『木を植えた人・二戸のフランシスコ』〟や〝幻のムシャリンドウとなるか〟に登場しているゲオルク・シュトルム神父のことである。
 
 どういう訳か、同神父は、
 二〇〇〇年六月、当時の賢治学会の理事たちは神父の思想や生き方が賢治の精神に通うと考えて、神父に「宮澤賢治イーハトーブ賞」の授与を決定した。…(投稿者略)…しかし残念なことに神父は受賞を辞退された。
 「宮澤賢治イーハトーブ賞」は受賞を辞退されたが、「岩手日報文化賞」は素直に受賞された。
      〈『木を植えた人・二戸のフランシスコ~ゲオルク・シュトルム神父の生活と思想~』(黒澤勉著、イー・ピックス)77p~〉
ということがあったということを私は以前に知って、その訳を知りたかったこともあり、まずは同神父が植えた木々を実際に目の当たりにしたかったのでもある。

 さて、それではその記念祭は具体的にはどこで行われたのかというと、
《1 野球場スコアボードの裏にあるトチノキ》(平成30年7月29日撮影)

の近くに、
《2 このような道路があり》(平成30年7月29日撮影)

通称「G・シュトルム神父植樹記念ロード」と呼ばれているという。
 ちなみに、前掲のトチノキも同神父が植えたものであるというが、
《3 この斜面にある木々も皆そうであるという》(平成30年7月29日撮影)

その数は50種類、2000本だという。
《4 この林は通称「シュトルム神父植樹記念林」とよばれ、その説明板》(平成30年7月29日撮影)

《5 そしてこの説明板の前で同神父を顕彰する記念祭が執り行われた》(平成30年7月29日撮影)

昨年は参加者が11名だったというが、今回は18名もの参加があり、顕彰の輪は確実に広がっていると言えるだろう。
《6 》(平成30年7月29日撮影)


 10時半から、このプレートの前で記念祭が始まり、
《7 この企画担当者である黒澤勉氏のお話し》(平成30年7月29日撮影)

や二戸市副市長の挨拶、シュトルム神父語録の紹介、唱歌斉唱などがあり、参加者全員でシュトルム神父の功績を讃え、遺徳を偲んだ(実は同日7月29日とは同神父が帰天した日でもあった)。

 なお、今回の「案内」を以下に転載させていただく。 
シュトルム公園林(二戸市)へのご案内
                     シュトルム神父を顕彰する会 黒澤勉
二戸カトリック教会のシュトルム神父が帰天されたのは2004年7月29日、89歳であった。神父は日本に暮らすこと52年、そのうち45年を二戸市で過ごされた。その間、信徒こそ少なく、あまり増えなかったものの、それを補うかのように「バイブルソングス」を作曲し、二戸の植物図譜の水彩画や茅葺屋根の民家のスケッチの制作、宮澤賢治に刺激されての童話の創作など芸術の多方面に渡って才能を発揮された。その残された文化的遺産は実に豊富であり、今なお鑑賞することが出来る。ところが神父の存在はほとんど人に知られず、その作品が多くの人に鑑賞されることもほとんどない。
神父が帰天されて一周忌のごミサが二戸カトリック教会で行われ、その折、皆がそれぞれ、神父の思い出を語り合った。それを聞いているうちに、私は神父を世に広く紹介する本を書こうと決心した。神父の遺された遺産、生涯を日本人への福音宣教に賭けた遺徳は忘れ去られるには余りに惜しいと考えたのである。その上、思いもかけなかったのは教会の建物が道路の拡張工事のために完全になくなってしまうというハプニングもあり、であればこそなお一層、二戸カトリック教会を偲ぶ一冊を作らなくてはならない、という思いが高まった。
本を作る決意をしてから13年、紆余曲折があったが、ようやく完成し、出版の運びとなった。もちろん自費出版で、1千部作った。出版となった今、私の願っていることは、神父の存在が、二戸市、岩手県、全国に知られることである。そのためには一人でも多くの方々に本を読んで頂きたい。そのことによって神父が「二戸のフランシスコ」であり、「アシジのフランシスコ」のように、植物や動物を友として大切にした芸術家神父であることを肌で感じて欲しい。その感化を受けて人と自然を愛する心を育んで欲しいということである。
『木を植えた人・二戸のフランシスコ ゲオルク・シュトルム神父の生活と思想』(大船渡のイーピックスより出版、県内の書店で販売)とギネスブックものの長いタイトルが神父の生涯を端的に表している。
シュトルム精神に共感を覚えた方は下記の「第二回シュトルム神父植樹記念祭」に参加して神父植樹の跡をその目でご覧になって頂ければ有難い。
日時;7月29日10時30分から11時30分
場所;大平野球場シュトルム公園林(野球場斜面に「シュトルム神父植樹記念ロード」と記されたプレートが立っている辺り)
内容;ミニ講和、神父の語録鑑賞、歌(「古里」「美しき天然」)など。

 また、
《8 『木を植えた人・二戸のフランシスコ~ゲオルク・シュトルム神父の生活と思想~』(黒澤勉著、イー・ピックス、1,900円+税)》

をご覧いただけば、同神父のことをもっと詳しく知ることができます。

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      〒025-0068 岩手県花巻市下幅21-11 鈴木守
               電話 0198-24-9813

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