《『木を植えた人・二戸のフランシスコ~ゲオルク・シュトルム神父の生活と思想~』表表紙》
実はシュトルム神父を知る以前から、私はこの花を是非見てみたいものだと願い続けてきた。それは、北上市の国見山にもそれが少なくともかつて自生していたというもちろんムシャリンドウだ。
ちなみに、『国見山散歩』(郡司直衛著)によれば、
〈『国見山散歩』(郡司直衛著、みちのく文芸企画)〉
とある。そのタイトルが「秘すれば花 ムシャリンドウ」とあってか、ますますその花にお目にかかりたいものだと思って国見山にはしばしば出掛けている。ことあるごとにこの花がないものかと気にかけながら今まで何度も登ってきたのだが、全く見ることができずにいる。
一方、最近私は早坂高原に行くことが多いのだが、実はその大きな狙いは、そこには今でもムシャリンドウがあるらしいからだ。しかし、私には未だ見つけられずにいる。
ところで、昨年の6月下旬私は青森県深浦町を訪ねたのだが、その際に訪れた行合崎の案内板
を帰り際に見直したところ、
①海岸草原地帯
……ネコハギ・ムシャリンドウ・フデリンドウ……
とあるではないか。しかし、気が付いた時点ではもう時間がなかったので、後ろ髪を引かれながら岩手に戻ったのだった。……ネコハギ・ムシャリンドウ・フデリンドウ……
ならばかなり遠くまで出掛けることにはなるが、いよいよ意を決して再びまたあそこに訪れてみるか、ということで数日前(7月4日)に深浦町の役場に電話をした。そして、『今行合崎ではムシャリンドウが咲いておるでしょうか』と観光課に問い合わせた。すると課員の方はわざわざ現地に二度も足を運び、『残念がら今はもうすでに無くなったようです』という返事だった。
私がガックリしつつも、わざわざ二度も出かけて行って下さった観光課の熱心さと誠意に感謝した。そして、是非とも当地を訪れて観光課の方にお礼を申し述べ、同時にもう一度行合崎を訪れて実際自分の目でみてやはりもう無くなったのだと確認しようと思って、『賢治最中』を携えて7月6日深浦の役場を訪ねたのであった。
なお、途中の風合瀬(かそせ)にある道の駅に立ち寄って、そこの植物に詳しい職員に伺ったところ、
観察会を行った際に、参加者が後に訪ねてきて盗んでいきましたので、もう行合崎にムシャリンドウはないです。
と嘆いておられた。私は、シュトルム神父の「ムシャリンドウの種を大事に取っておけば良かった」という悔いを思い出していた。《『木を植えた人・二戸のフランシスコ』(黒澤勉著、E・PIX)裏表紙》
さて、先輩からは、『北海道に行けばふんだんにムシャリンドウは見られるよ』、と教わっているのだが……。私にとっては、もしかすると幻のムシャリンドウとなるかもしれない。
ところで、どうして今回のシュトルム神父関連の投稿を、「賢治関連」のカテゴリーに入れたのかというと、それは次のようなことがあって、同神父と宮澤賢治は次のような関わりがあったからだ。
二〇〇〇年六月、当時の賢治学会の理事たちは神父の思想や生き方が賢治の精神に通うと考えて、神父に「宮澤賢治イーハトーブ賞」の授与を決定した。…(投稿者略)…しかし残念なことに神父は受賞を辞退された。
「宮澤賢治イーハトーブ賞」は受賞を辞退されたが、「岩手日報文化賞」は素直に受賞された。
〈〃77p~〉「宮澤賢治イーハトーブ賞」は受賞を辞退されたが、「岩手日報文化賞」は素直に受賞された。
それから、同神父が気にかけていた思われるスズサイコについては、賢治縁のある山に今でも自生していることを私は知っているのだが、盗掘などされないことを私は祈っている。
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賢治の甥の教え子である著者が、本当の宮澤賢治を私たちの手に取り戻したいと願って、賢治の真実を明らかにした『本統の賢治と本当の露』
〈平成30年6月28日付『岩手日報』一面〉〈平成30年6月28日付『岩手日報』一面〉
を先頃出版いたしましたのでご案内申し上げます。
その約一ヶ月後に、著者の実名「鈴木守」が使われている、個人攻撃ともとれそうな内容の「賢治学会代表理事名の文書」が全学会員に送付されました。
そこで、本当の賢治が明らかにされてしまったので賢治学会は困ってしまい、慌ててこのようなことをしたのではないか、と今話題になっている本です。
現在、岩手県内の書店での店頭販売やアマゾン等でネット販売がなされおりますのでどうぞお買い求め下さい。
あるいは、葉書か電話にて、『本統の賢治と本当の露』を入手したい旨のお申し込みを下記宛にしていただければ、まず本書を郵送いたします。到着後、その代金分として1,620円(本体価格1,500円+税120円、送料無料)分の郵便切手をお送り下さい。
〒025-0068 岩手県花巻市下幅21-11 鈴木守
電話 0198-24-9813
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