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気の向くままに

山、花、人生を讃える

夢よ、もう一度!

2018年06月23日 | その他

もうじき海のシーズンだが、わたしが入学した高校は三重県にあって、比較的山と海が接した風光明媚な国立公園の一画にありました。今頃の季節になると夕暮れには蛍が飛び交い、海では夜光虫が光り、学び舎としてはこんないいところはないといってよいぐらいに素晴らしいところでした。

 

その頃を懐かしく思い出していると、もう一度あの時代に戻り、蛍が飛び交う夕暮れの中を散歩したい気分になります。そして、今のようなデジカメがあったらよかったのに、と思ったりもします。

 

もうひとつ、もう一度赤道付近を航海したいなあという気持ちがあります。果てしなく広がる空と海。その朝焼け、夕焼け。そして深々と洋々とたゆとう大海原。気まぐれにほんの一画だけにザ―とやって来るスコール、全天に瞬く星、煌々と輝く月。そんな中に、もう一度自分の身を置いてみたい、そんな気持ちです。自分が乗っている船以外に人工物は何もなく、目に映るのはすべてが太古の時代と変わらぬ風景です。

 

そんな風景、大自然の息遣いを、夢でも見るように思い出していると、シスター・鈴木秀子さんの言葉ではないけれど、本当に「案外自分は~~~とんでもない幸せ者かもしれない」と思えて来たりもします。そして、かなわぬことと知りつつも、やっぱりあの頃にデジタル・カメラがあったら、と思ったりします。

 

           航跡や縦一筋の天の川

 

           スクリューの音もさやかに星月夜

 

 追記:「縦一筋の天の川」というのは芭蕉の句にあった気がして、念のため調べたが、確認できなかった。代わりに夏目漱石の句で「別るるや夢一筋の天の川」があった。多分、これが頭に残っていたのだろう。いずれにしても、思い付きの素人芸だから許していただくことにする。