気の向くままに

山、花、人生を讃える

シスター・鈴木秀子さんが語ったこと ①

2018年04月09日 | 人生

「あしたも晴れ!人生のレシピ」でシスター・鈴木秀子さんが語っていることを、文字にして整理しておこうと思って、スローで再生しながら、メモしておりました。すると。耳で聞いているだけよりもなお一層深い味わいを感じ、改めて感動させられました。本を読むとき、読むだけでなく抜き書きすると、同じ言葉が一層味わい深くなるのと同じですね。以下は、その番組で語られたことを、すべてではありませんが文字にし、まとめたものをブログ用に書き直したものです。

 

≪苦しみを幸せに変える秘訣は?≫と司会者が質問したのに対し、

○東北の大震災直後に“絆”ということがたくさん叫ばれましたね。「自分自身と良い絆を築く」これが幸福になる第一の法則と私は確信しています。あなたが自分を叱りつけたり、「なんであんなバカなことをしたんだろう」とか言って自分を責めたりしていると、その人は必ず他の人との関係も悪くなります。「ああ、また自分を責め始めたな」と気づいたら、このマジックカードを覚えておいてください。「意外と私は~~」と言うんです。「意外と私は頑張ったじゃない」とか、「意外と私はみんなに感謝している」、そういうふうに自分のよいところを引き出してみて下さい。

 

≪治る見込みのない病気にかかって心配している男性からの相談の手紙に対しての返事≫

○迷うことも、苦しむことも、人間として当たり前ですが、そういうことを通して、また神様が導いて下さり、すべてよく計らっていて下さると私は確信しております。ともかくその時は、湧き起こってくる感情(心配や不安のことか)を認めながら、それに振り回されず、その場その場ですることに心を振り向けていらっしゃるのが一番かと思います。

このような返事の手紙の中にたくさんの「祈る」という言葉があり、「祈ります」という言葉があったとのこと。そして、以来、その病気の症状がまったく出ていないと、男性は語っていました。

シスター鈴木秀子さんにはこのようなたくさんの手紙が来るそうで、中には何十枚もの長い手紙があるとか。そして、鈴木秀子さんは言います。

○でも、書き終わった時には、「何か心が安らかになりました」というような文章になってるんです。その人の辛さを分かち合って理解してくれる人があると、自然と自分で解決する力が湧き出て乗り越えていくと思います。

また、次のようなことも語っておられました。

○周りの人たちは、「そんな辛い話ばかり年中聞いていて、よく身が持ちますね」って言いますけれども、私はただ側にいて、お祈りで支えることしかできない。いつもすべての人の苦しみを担われてたキリストが共にいて下さる。その人と共にいて下さるという確信が私の中にありますから、だから私は苦しみを吸い込まない、しょわない、キリストに背負ってもらいますから。

○(私は)病気を治してあげて下さいとは祈らない。「治してもらうように祈って下さい」ってみんな言いますよ。「この苦しみがなくなるように祈って下さい」。でも、苦しみがなくなることがその人にとってはたして良いのかどうかわからない。その苦しみを通して、その人が人間として成長していくために、その苦しみに出会っているのかもしれない。今起こっていることの中から、その人が人間として成長していくために役に立つ力を与えてください、というように祈りますね。

 

≪祈りについて≫

「祈りとは何ですか?」と司会者に聞かれたときには、次のような話をされていました。

○或る男性から、「自分は船に乗っているので家に帰ることが少ない。自分の留守中、妻が自分の気に入らないことがあったりすると、子供に暴力をふるったり、火傷をさせたりする。誰かに子供を預けたいが、自分の両親は亡くなっていないし、頼れる人もいない。子供を施設に入れる以外にない」という話だった。私も黙って話を聞いていて、「そうかもしれない」と思った。その時わたしが心から伝えたことは「あなたのために毎日祈ります」ということでした。そしたら、その男性は穴のあくほど私の顔を見てて、「自分のために祈ってくれる人が世の中にいる!」と言って、わっーと涙があふれた出た。そして声を上げて20分ぐらい泣き続けたんです。そして立ち上がって、「自分は祈ってもらっているから大丈夫です。子供も必ず守られて、いい子供として成長していきます」と言った。そういう力を与えてくれるのが祈りなんだと感じました。

本当に素晴らしい話ですね。この男性は子供のことをどんなに心配し、煩悶していたかと思います。そして、尊敬しているシスターからの「あなたのために祈ります」という言葉を聞いた時の様子が目に浮かぶようで、思わずもらい泣きしそうでした。

 

「祈り」について、シスターはこの後このようにも語っておられました。

○(小さいとき、虫眼鏡で太陽の光を集めて新聞紙を燃やした経験から)祈りを知ったとき、私は虫眼鏡なんだと思いました。誰かが苦しんでいる。だけどその人が良くなっていくには力が足りないかもしれない。でも太陽があって虫眼鏡さえあれば、その方の癒やしに火がついて、癒しが活性化していく。あるいは勇気が盛り上がって行く。だから神様はいつでも愛を降り注いでいて下さるけれども、虫眼鏡で集中してその人の中にエネルギーを入れていただく、その助けが祈りだと思ったんです。

シスター・鈴木秀子さんが語ったこと ②

 

 花(カタクリ)よ、お前も感動しているのか?

 

コメント (4)
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