ども、砂川です。
サッカーやメタル、アメカジに夢中なように見えるパッパラパ~な中年男性の私でも、
以前は学問の道を志した頃があったのですよ。(笑)
そんなコトはどっちでもいいのですケド、やはり自分の専門分野の記事には目が動きます。
なんでも天武、持統両天皇の「皇居」にあたる飛鳥浄御原宮などの遺構上に宮殿の復元を
検討しているそうな・・・。
奈良市の平城宮跡には大極殿が復元されて脚光を浴びましたケド、今回は「日本国が
誕生した飛鳥時代をしのんでほしい~」とのコトだそうな。
明日香村は現在、隣接する橿原、桜井両市とともに「飛鳥・藤原」地域の世界遺産登録を
目指しるらしいですケド、その弾みにしようという考えですね。
ただ、反対意見もかなり多いらしく、そもそもそんな古い時代の建物って、実際には
どうだったか、なんてほとんど分かってなくて、瓦が見つかっていないコトから、おそらく
樹皮や板材で葺いていたであろう・・・とか、そんなレベルなんですね。
「学問的な裏付けがないものを作るべきではない」
「田園風景の中に眠ったままの遺構を想像するのがよい」
などの意見も多数です。
私の場合、ズバリ反対です。
やはり想像の部分が多数をしめる建築で復元するのは、いかほどの意味があるものかと
考えます。
もっと言うと、例えば鉄筋コンクリートで建てられた大阪城や四天王寺はもはや歴史
建造物ではなく、ディズニーランドなどに類するものと思います。
ぢゃ、例えば建築資料も豊富な大阪城を当時と同じく木造建築で復元・維持するといったい
どれくらいのコストがかかるのか、とか、鉄筋コンクリートであるが故に体の不自由な方が
エレベーターで天守閣にも登れる・・・などの考えもありますケド、ではフランスのモン・サン
=ミシェル修道院やバルセロナのサグラダ・ファミリアが鉄筋コンクリートだったなら、
あんなに世界中から観光客が訪れるでしょうか?
フェイクはフェイクです。
余談ですケド、ミサワホームという会社はフェイクを徹底的に嫌ってまして、ですから
住宅展示場のダイニングテーブルには毎朝、本物のミルクが入ったコップ、お皿には本物の
パンを盛ってお客さまにお見せしろ、と厳しく指導されました。
中国の桜蘭遺跡やアンコールワット、マチュピチュも決して完全なカタチで残っている
ものではありません。
でも、それが「歴史」そのものなのです。
みなさんはいかがでしょうか?