ども、砂川です。
ノーベル文学賞を受賞したカズオ・イシグロ、少し興味があったので「日の名残り」を読んでみました。
ソールズベリーの邸宅に執事として仕えたスティーブンス、新しく主人としてこの邸宅に住むことになったアメリカ人から提案され、自動車で短い旅にでます。
田園地帯の美しい風景を見ながら人生を振り返ると、執事の鑑だった亡き父、女中頭への淡い想い・・・。
品格ある執事の姿を追求していた自分、しかし同時に大切なものを失っていたことに気付きます。
ぶっちゃけ、「退屈な・・・」と思いながら読み進めてましたケド、旅の終わりに、かつて共に働いていた女中頭に会い、お茶を飲みながら会話するシーンで、それまで抑えていた感情が一気に盛り上がります。
なるほどなぁ・・・。ノーベル賞を受賞するのはこういう小説なんですね。
一言でいうと「美しい小説」、読後感が素晴らしいです。
好みが分かれるかも知れませんケド、オススメしてみたいです。