令和6年6月1日(土)
今日から6月。県議会副議長として大役や県知事選挙が終わり、今月後半から始まる県議会6月定例に向けて少し充電期間を設けました。
充電期間とはいっても身体を休めることではなく、公務が続き私用ができなかった分を取り戻すことです。私にとって私用における一番の仕事に農地の管理があります。
祖父が残してくれた農地は、農業体験のなかった私にとっては、大きな負担でした。そこで、田んぼや畑は専業農家や家庭菜園などに借りていただき、父が亡くなった以降の30年近くは、私が関わることはほとんどありませんでした。
それでも、年に数回程度、共用地である農道脇などを、近隣の農家と草刈り機で除草するくらいの作業に携わってきました。
しかし、ここ5年ほどの間に、貸していた農地が返される事態が起きています。その理由は、専業農家でも高齢化や後継者不足が増え、自分たちの農地を管理するのが手一杯だという理由からです。
家庭菜園は、趣味の位置付けですので、一時的な利用が多く、安定して使っていただくことはないようですが、「ゆとり」の時間ができてきたのでしょうか、借りたい人がなくなることはなさそうです。
全体を見渡すと、返ってきた農地は増えています。そこは、荒廃農地を避けるために、所有者である私が管理していかねばなりません。
私自身の農業経験がないものですから、当初は知り合いの農家やJAなどに相談しながら、細々と始めました。
今では、柑橘類や野菜など、何種類かを作っていますが、ここ2年ほどは公務も多忙でこのような畑作業がほとんどできませんでした。
農作物を作らなくても、農地を荒らすことはできません。一度、荒らしてしまうと正常な畑に戻すことは困難です。以前、貸していた農地が変換された際、笹が全面に生えている姿を見て愕然としました。
夏の暑い時期に、毎日、その畑に出かけ、畑全体を掘り起こして、張り巡らされた笹の根を丁寧に除いた経験があります。これをもとに、一度荒廃させた農地の復活の大変さを教訓としています。
先日、畑の見回りに出かけた時に、ブログのタイトルのような状態に陥りました。ここ数ヶ月の管理状態の悪さと、5月以降の天候により、畑は惨憺たるものでした。
しばらく剪定しなかった樹木の枝は伸び放題で、果樹の上まで掛かり、そこにツル類が垂れ下がって日が当たりにくくなっています。雑草は除草剤で抑えていますが、予想以上の成長の早さに驚かされています。
樹木の剪定だけでも丸1日作業でした。はしごを使い、高枝鋏やのこぎりなど、手作業ばかりで、体力の消耗は想像以上です。
このような作業に従事されている農家をはじめとする皆様の大変さを、身を以て体験しました。「現場を知る」ことの大切を改めてかみしめています。