鈴木すみよしブログ

身近な県政にするために。

「子どもの居場所」づくり支援について

2024年06月22日 | 議会活動
令和6年6月22日(土)

 令和6年度がスタートしてから三か月が経過しました。新たな知事を迎え、県政の動きがどのように進んでいくのか、現在開催されている静岡県議会6月定例会では、本会議や常任委員会等において、様々な質疑が展開されます。

 私の一般質問は9月定例会なので、少し早いですがその準備も進めていかねばなりません。これまでに集めてきた課題等を整理して絞り込んでいきたいと思います。

 さて、今年度の本県の重要施策として、喫緊の課題である少子化に歯止めをかけるため、昨年12月に国が策定した「こども未来戦略」に呼応し、所得制限を撤廃した上で高校生年代まで支給対象を拡大するなどの児童手当の拡充、保育士の配置基準の改善、保育所等に従事する職員の処遇改善に取り組むほか、こども・若者施策の新しい基軸となる「(仮称)静岡県こども計画」を策定するなど、各種少子化対策を積極的に推進していきます。

 その中から、「子どもの居場所」に関する取組について触れてみたいと思います。
 過日行われた静岡県知事選挙応援のため、候補者やその関係者と「子どもの居場所」支援を行う民間団体や施設を訪問しました。様々な理由で学校に通えない子どもや、孤立しがちな子どもたちが温かく安心して過ごせる「居場所」を提供しています。
 訪問した先には、大人たち、大学生も参加して子どもたちが農業体験を通じて、居場所を提供している団体関係者や、「子ども食堂」を運営する女性グループにもお話を伺いました。

 県の資料によれば、「子どもの居場所」とは、子どもが一人でも安心して過ごし、無料または低額で利用できる地域の居場所です。代表的な「子どもの居場所」をご紹介します。
 子ども食堂(食事の提供)、学習支援(学習習慣の定着、基礎的な学力向上等のための自主学習の支援)、遊び場の提供(自由に遊び、くつろぐことができる場の提供)、その他、子ども同士または地域住民との交流を行う場の提供と説明しています。
 本県では、令和5年度に、県内の子どもの居場所に関し、活動状況や抱える課題等を把握するための実態調査を行っています。調査対象は、民間団体又は個人が実施している子ども食堂、学習支援、遊び場の提供等でした。また、調査内容は、実施主体、活動内容、課題、物価高騰の影響等です。
 活動内容は、重複して取り組んでいることを前提に、「食事の提供」(189箇所・73.3%)、「学習支援」(98箇所・38.0%)、「遊び場・居場所」(167箇所・64.7%)、「その他(食品・弁当配布、相談活動、世代間交流等)」(97箇所・37.6%)でした。
 運用面での課題は、複数回答になりますが、「資金」(126箇所・48.8%)、「物資」(57箇所・22.1%)、「スタッフ」(96箇所・37.2%)、「会場」(46箇所・17.8%)、「参加者」(79箇所・30.6%)、「その他」(44箇所・17.1%)でした。

 私の地元富士市では、「子ども食堂」の運営が最多となっています。「子ども食堂」には、子どもだけでなく地域の高齢者も利用しており、世代間交流の場にもなっています。また、当初は高齢者に限定していた地域で運営する「いきいきサロン」は、学童保育との交流のほか、サロンに子どもたちが出入りしているところもあります。

 今年度本県の支援事業には、「子どもの居場所」応援事業費助成(2,419万6千円)2 があり、ふるさと納税制度等を活用して寄附金を募集し、「子どもの居場所」づくりに取り組む団体の運営費等を助成する経費があります。

 「子どもの居場所」は、今後も増える傾向で、多様な取組も期待できます。少子化対策と高齢者対策が連携したケースもあり、県の支援は多様化する「子どもの居場所」支援に柔軟に対応していくことも必要かと思います。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする