緑が濃くなったこの時期、木の花は白い花を上向きにつけるのが多いと聞きました。緑に白で送粉者である昆虫の目を引きやすくしているのだそうです。
平地では大体過ぎましたが、少し山地に行くといまも白色の花で遠くからでもそれとわかるのはクマノミズキ:熊野水木(ミズキ科ミズキ属)です。
本州から九州、広く東南アジアの温帯から暖帯にかけて分布する高さ10mくらいの落葉高木で、若枝に稜があり、流さ10~15cmの葉を対生します。
初夏、新枝の先に散房花序をたて、黄白色の小さな花を多数つけます。秋には赤い果柄の先に直径5mmほどの黒紫色の果実を熟します。(07年1月9日記事)
和名の熊野水木は、ミズキの名を持つ種類が多いことで和歌山県の熊野の地名がつけられたものです。