山陽本線は倉敷から西阿知を出て、岡山三大河川の一つ高梁川を渡る。
この辺りは、くだものや花卉の栽培の盛んな地域で、取り分け高級ブドウのマスカ
ットオブアレキサンドリアやニューピオーネは、全国でもトップクラスの収穫量を誇っ
ている。
車窓からそんな露地栽培される南斜面の畑や、温室などを目にしているとやがて
「新倉敷駅」に到着する。
「ひかりは西へ」のキャッチコピーに乗って、山陽新幹線が岡山まで開業したのは
昭和47年のことである。当時は東海道新幹線と直通運転をする「ひかり」が運行し、
岡山が九州方面や四国、山陰方面への乗り継ぎ駅となった。
それから遅れること3年、岡山県内に二つ目の新幹線駅が、博多までの延伸開
業に伴い誕生した。それがここ「新倉敷駅」である。
倉敷市西部の玉島地区に有る駅で、元々は山陽本線の前身の山陽鉄道が開通
した年に、少し遅れて開業した古くからある「玉島駅」が改称されたものだ。
倉敷と名がついているが、倉敷市の中心、有名な美観地区観光の玄関駅、山陽
本線の倉敷駅とは10キロ近く離れている。
新幹線計画の折には、倉敷駅にも新幹線駅の併設案が有ったらしいが、岡山から
近いことや、駅周辺が既に過密気味で用地買収の難しさ、工事の難度などから玉
島に決められたようだ。
駅は玉島地区にあるとはいえ、その中心市街地とは2キロ以上も離れている。
その玉島は干拓の歴史を秘めた地でその用土掘り起こしの折、掘り出された丸い
石が代々地元の庄屋に伝承されていて、この「玉島の玉」が地名の由来となったと
されている。(続)
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