簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
そして遊び、生活のこと
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食べたまま、書いてます。

倉敷の「ひやさい」(水島臨海鉄道に乗る)

2022-08-15 | Weblog


 倉敷観光のメインエリアと言われる倉敷川に沿った通りが、「和」・
「洋」入り交じった浪漫薫る「表通り」なら、さしずめ鶴形山南麓辺り
から東西に延びる本町や東町から本通りの一帯は、「和」の「裏通り」
といった所である。



 倉敷人は、細い路地を「ひやさい」と呼ぶ。
通りが狭くて日が当たらないことからこの名が付いたと言われている。
鰻の寝床のように長く延びる町屋に沿って、幾筋もの「ひやさい」が延
びている。

 そこを抜け裏通りに出てみると、そこにも伝統的な町屋などの建物群
に混じり、多くの店舗を目にし、思わぬ発見をする事も有る。



 本町から本通りは、倉敷と早島を結び、早くから開けた街道筋ではあ
るが、ここには昔のままの風景がしっとりと落ち着いた佇まいのまま残
されていて、格子や窓などにどこか懐かしい風情が薫っている。

 美観地区内では最古の井上家住宅や、明治中期の楠戸家住宅など由緒
ある町屋も残されており、何れも国の登録文化財の指定を受けている。



 大正11(1922)年に第一合同銀行倉敷支店として立てられた、ルネッ
サンス様式の洋風石造り、ステンドグラスの美しい建物は薬師寺主計の
設計で、国の登録有形文化財の登録を受けている。
 後に旧中国銀行倉敷支店となり、平成28(2016)年に営業を終えた建
物は、その後大原美術館に寄贈され児島虎次郎館に再生された。



 更に周辺には「桃太郎からくり博物館」、「いがらしゆみこ美術館」、
将棋の「大山名人記念館」、「倉敷芸文館」等施設が目白押しで、立寄
りたい場所に事欠かない。
倉敷の見どころは表通りだけではなく、時にそこを外れそんな路地に入
り込むのも面白い。(続)





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