簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
そして遊び、生活のこと
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食べたまま、書いてます。

宮本武蔵駅(JR乗り潰し・姫新線)

2018-01-15 | Weblog
 姫新線の美作土居や美作江見の位置する作東地域は、旧美作の国の北東
部に位置し、旧播磨の国境に近いところで周辺は、剣聖と言われた宮本武
蔵ゆかりの地である。
とは言え、美作土居なら30キロ以上、美作江見でも18キロもの距離があり、
公共交通機関の便もなく、とても最寄り駅とは云い難い。



 しかしその点、智頭急行線ならそのものずばりの宮本武蔵駅が間近にあり、
ここなら武蔵ゆかりの「武蔵の里」までは至近で便利がいい。



 この智頭急行線は山陽本線の上郡と、因美線の智頭の間56.1Kmを14駅で
結ぶ第三セクターの鉄道線で、関西と山陰を結ぶ短絡線として、大阪方面
からは特急「スーパーはくと」、岡山からは特急「スーパーいなば」が鳥
取まで運転されている。



 宮本武蔵駅はそんな智頭急行線の高架線上に作られた、瓦屋根を乗せた和
風の民家のような建物で、無人駅である。
岡山県内には、井原鉄道線に「吉備真備駅」というのもあるが、人名のつ
いた駅は全国でも珍しいという。



 一面一線の小さな駅で、その狭いホームには「作州宮本村 宮本武蔵生誕
地」と書かれた武蔵の肖像画が掲げられている。
高さが2メートルほどもある画で、二刀流を構える姿は剣豪の迫力満点で、
晩年のもののようだ。これを見れば、いやが上にも剣豪の故郷を訪れたとい
う期待感が掻き立てられる。



 駅舎の階段を下りると、ちょっとした緑地広場があり、そこに若かりし頃
の武蔵、というよりは「たけぞう」と「お通」「又八」が棒切れを持って野
山を駆け巡る姿を模した像が立っている。
どこからか元気な声が聞こえそうな、そんな気がする駅前である。(続)





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コメント
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