簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
そして遊び、生活のこと
見たまま、聞いたまま、
食べたまま、書いてます。

山間の城下町(JR乗り潰しの旅)

2012-05-16 | Weblog
 列車がホームに停まると、名曲“荒城の月”のメロディが聞こえて来る。
ホームからは背後真直に迫った小高い丘を見ると、滝が一筋流れ落ちているのが
見える。山間に開けた小さな城下町・竹田は湧水の町であり、作曲家・滝廉太郎
縁の町でもある。



 次の列車まで,50分ほどの待ち時間で歩けるコースを、駅中の観光案内所で教えて
もらい、お城の御殿屋敷風の駅舎を出る。

 目の前を稲葉川が流れ、そこに架かる竹田橋のたもとに“田能村竹田”が小さな
身体をして座っている。ここ岡藩の藩医の次男として生まれた竹田は、その後我が
国を代表する南画家に成る。これはその偉業を讃える顕彰の像である。



 駅前から続く古町通りは趣のある商店街だ。
そんな中の荒物屋は、江戸時代から120年も続く老舗らしく建物も当時のものとか。
店先で、荒物を並べながら女主人が教えてくれた。





 商店街を外れ、寛永年間に創建された愛染堂に上がってみる。
小高い丘の上からは、竹田の町が一望で、更にその先に目を移すと正面に廉太郎が
“荒城の月”をイメージした岡城址の石垣が見える。





 愛染堂の下に廉太郎が住んだ家が記念館として残されている。
住宅街を貫く細い道の奥のトンネルは“廉太郎トンネル”と呼ばれ、通ると廉太郎が
作曲したメロディが流れてくる。


 
 町には岡城址や古い武家屋敷等も残っているが、とても50分では廻りきれない。
少し時間を掛けて、ゆっくり楽しみたい、風情のある山間の城下町である。(続)


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