【part1】
ガランとした場所
石器時代みたいな
ゴツゴツした石でできた囲いの中で
大学最後のテストをしている
これで卒業が決まる大事なテスト
いい点がとれれば、
それなりの就職に有利になる
出来ないと、留年ではなく
中退のような形で出ることになる
配られたちょっと灰色がかった問題のコピー紙は
数枚がホチキスで留まっていて
問題文を読むが、
まったく何を言っているのか分からない
???
どーなってるんだ?
何が言いたい?
何が書かれているのか?
なぜこんなに分からないのか?
私はこのテストを舐めていて
まったく勉強をしなかった
授業も聞かず、
以前に渡されたプリントすら
読まなかったのか祟ったのか
それにしても、このサッパリ
分からなさ加減はなんだ?
コの字型の机には
ほかに2、3人いて
みんな黙々と答えを書いている
制限時間はやたらと長くて
考える時間は余裕だが
何度読んでも頭に入ってこないから
もう諦める←諦めが早い
しばらくして、F氏も他の人も
答案を書き終えて、一斉に立ち上がり
荷物をバッグに詰めている
私:もう終わったの?
F:うん
時間を待たずにみんな行ってしまう
1人の大人しい女の子だけが
私を気遣って、
荷物を片付けるフリをしながら
少し話してくれる
私:これからどこ行くの?
女の子:ステーキ・・・
私:ステーキ?
女の子:
(校内の学食の)地下の
ステーキが美味しいって
私:ああ、なんか聞いたことある
そのコも行ってしまい
私と、少し離れた所に
男性がいるだけで
気持ち的に少しリラックスする
時間はたっぷりある
ここは開き直って
もう一度、丁寧に読み返してみよう
なにか詩か小説の一節のような文章が
上のほうに書いてある
だからなんだ?
前に渡されたプリントに
このストーリーがあって
それに関連した出題なら
私は読んでいないから
答えようがない
もう次のグループが来る
今度は10人ほどの男女
それぞれ準備して
もう落ち着いた顔ばかり
私の左隣りに座った男性が
私が手こずっているのを見て
助け舟を出してくれる
上は白い半そでシャツだが
下はなぜか白グンゼパンツだけで
なぜそんなにリラックス?
と思うが気にしないことにする
大きめの紙の上のほうに
なにか歴史の絵を描き始めたから
私:
地球創世記の部分は好きなのよ 恐竜とか
人類が生まれる前までは
男性:うん(分かってるというような返事
その様子を見て、後ろにいる女性が
「ちょっとやめといたほうがイイよ」
振り返ると、大勢いる中に
監視員みたいな人も混ざっているのかもと思う
私:
このテストに落ちるのはいいんだけど
その先どうするかだよね
(大学中退しても活躍する人は多いし
むしろそういう人のほうが活躍してるし
私:私、まだいてもイイ?
「いいよ」
私:
そもそも、この科目は何?
私は文系を受けたつもりだったんだけど
「○○科」
私:え?
「○○科」
よく聞き取れなかった
やっと名前を書くページを
数枚のプリントの真ん中辺りに見つけて
せめて名前だけは書かなきゃ!
前半に少し書いたことも
名前がなきゃおじゃんになる
そのページにも
いろんな文章がいっぱい書かれていて複雑
住所の郵便番号から書かねばならず
その数字すら書けず
何度も失敗して、二重線で消して
その上下に書いてを繰り返していたら
赤いボールペンで書いているから
その部分が真っ赤になる
私:数字も思い出せない
男性:うん、みたいだね
周りに人が増えたせいでザワつくと
私は音に弱いから集中出来ない
焦りばかりで、自分の鼓動が鳴るのも分かるほど
ずっとここに粘っていても
結局何も分からないだろう
名前の部分だけは書いて
もう一度ゆっくりコピー紙を
読むだけ読んでみて
それでも検討もつかなければ
私も時間内でも席を立とう
落ちるのは確実だから
その先を考えよう
あまり落胆はしていないが
不甲斐ない思いは少しある
【part2】
私とF氏で店?のベンチに座っている
後ろでは、10代、20代の
男女グループが代わる代わる
カラオケで歌って盛り上がっている
オープンスペースに
コの字型ソファがあり
こちらとは観葉植物の
置いてあるケースで
仕切られているだけ
歌っている人、友人らが
目の前の大きなモニターに
映し出される演出で
画像の色などが
加工してあるのか
あまりよくないが
なんだか楽しそう
流行りのJ-POPや渋い選曲の人もいるから
私:私もやろうかな
と立ち上がる
どこかで申し込むのだろうか?
2、3回周って
それらしき女性スタッフが
座っていて、目が合い
私:ここで予約とかするんですか?
女性:ええ、予約されますか?
私:はい
料金も聞かず、すぐ曲を探してもらう
♪どうぞこのまま が歌いたい
若い世代は知らないだろうから
知ってもらいたいし
最近、高音が出ないから
これなら歌えそう
でも、女性が曲名で検索しても
なかなか出てこない
見ると、女性の手元には
複雑な見た目の専用端末があり
目の前の大きいモニターを見ながら
一生懸命探している
私:これはあいうえお順ですか?
曲名を入力しても
ヒットしないから
ワンフレーズ歌って
歌詞で検索してもダメ
もしかして、こうして
手を煩わせているこの時間も
有料なのか?
そしたら、意外と高くつくかも
1万円とか?
まあ、たまに遊びに出たんだから
いいじゃないか
でも、なかなか曲が出なくて
女性も諦めかけていて
私もテンションが下がり
どうでもよくなってくる
他の曲を歌うのも思いつかないし
今回は諦めるか
ガランとした場所
石器時代みたいな
ゴツゴツした石でできた囲いの中で
大学最後のテストをしている
これで卒業が決まる大事なテスト
いい点がとれれば、
それなりの就職に有利になる
出来ないと、留年ではなく
中退のような形で出ることになる
配られたちょっと灰色がかった問題のコピー紙は
数枚がホチキスで留まっていて
問題文を読むが、
まったく何を言っているのか分からない
???
どーなってるんだ?
何が言いたい?
何が書かれているのか?
なぜこんなに分からないのか?
私はこのテストを舐めていて
まったく勉強をしなかった
授業も聞かず、
以前に渡されたプリントすら
読まなかったのか祟ったのか
それにしても、このサッパリ
分からなさ加減はなんだ?
コの字型の机には
ほかに2、3人いて
みんな黙々と答えを書いている
制限時間はやたらと長くて
考える時間は余裕だが
何度読んでも頭に入ってこないから
もう諦める←諦めが早い
しばらくして、F氏も他の人も
答案を書き終えて、一斉に立ち上がり
荷物をバッグに詰めている
私:もう終わったの?
F:うん
時間を待たずにみんな行ってしまう
1人の大人しい女の子だけが
私を気遣って、
荷物を片付けるフリをしながら
少し話してくれる
私:これからどこ行くの?
女の子:ステーキ・・・
私:ステーキ?
女の子:
(校内の学食の)地下の
ステーキが美味しいって

私:ああ、なんか聞いたことある
そのコも行ってしまい
私と、少し離れた所に
男性がいるだけで
気持ち的に少しリラックスする
時間はたっぷりある
ここは開き直って
もう一度、丁寧に読み返してみよう
なにか詩か小説の一節のような文章が
上のほうに書いてある
だからなんだ?
前に渡されたプリントに
このストーリーがあって
それに関連した出題なら
私は読んでいないから
答えようがない
もう次のグループが来る
今度は10人ほどの男女
それぞれ準備して
もう落ち着いた顔ばかり
私の左隣りに座った男性が
私が手こずっているのを見て
助け舟を出してくれる
上は白い半そでシャツだが
下はなぜか白グンゼパンツだけで
なぜそんなにリラックス?
と思うが気にしないことにする
大きめの紙の上のほうに
なにか歴史の絵を描き始めたから
私:
地球創世記の部分は好きなのよ 恐竜とか
人類が生まれる前までは
男性:うん(分かってるというような返事
その様子を見て、後ろにいる女性が
「ちょっとやめといたほうがイイよ」
振り返ると、大勢いる中に
監視員みたいな人も混ざっているのかもと思う
私:
このテストに落ちるのはいいんだけど
その先どうするかだよね
(大学中退しても活躍する人は多いし
むしろそういう人のほうが活躍してるし
私:私、まだいてもイイ?
「いいよ」
私:
そもそも、この科目は何?
私は文系を受けたつもりだったんだけど
「○○科」
私:え?
「○○科」
よく聞き取れなかった
やっと名前を書くページを
数枚のプリントの真ん中辺りに見つけて
せめて名前だけは書かなきゃ!
前半に少し書いたことも
名前がなきゃおじゃんになる
そのページにも
いろんな文章がいっぱい書かれていて複雑
住所の郵便番号から書かねばならず
その数字すら書けず
何度も失敗して、二重線で消して
その上下に書いてを繰り返していたら
赤いボールペンで書いているから
その部分が真っ赤になる
私:数字も思い出せない
男性:うん、みたいだね
周りに人が増えたせいでザワつくと
私は音に弱いから集中出来ない
焦りばかりで、自分の鼓動が鳴るのも分かるほど
ずっとここに粘っていても
結局何も分からないだろう
名前の部分だけは書いて
もう一度ゆっくりコピー紙を
読むだけ読んでみて
それでも検討もつかなければ
私も時間内でも席を立とう
落ちるのは確実だから
その先を考えよう
あまり落胆はしていないが
不甲斐ない思いは少しある
【part2】
私とF氏で店?のベンチに座っている
後ろでは、10代、20代の
男女グループが代わる代わる
カラオケで歌って盛り上がっている
オープンスペースに
コの字型ソファがあり
こちらとは観葉植物の
置いてあるケースで
仕切られているだけ
歌っている人、友人らが
目の前の大きなモニターに
映し出される演出で
画像の色などが
加工してあるのか
あまりよくないが
なんだか楽しそう
流行りのJ-POPや渋い選曲の人もいるから
私:私もやろうかな
と立ち上がる
どこかで申し込むのだろうか?
2、3回周って
それらしき女性スタッフが
座っていて、目が合い
私:ここで予約とかするんですか?
女性:ええ、予約されますか?

私:はい
料金も聞かず、すぐ曲を探してもらう
♪どうぞこのまま が歌いたい
若い世代は知らないだろうから
知ってもらいたいし
最近、高音が出ないから
これなら歌えそう
でも、女性が曲名で検索しても
なかなか出てこない
見ると、女性の手元には
複雑な見た目の専用端末があり
目の前の大きいモニターを見ながら
一生懸命探している
私:これはあいうえお順ですか?
曲名を入力しても
ヒットしないから
ワンフレーズ歌って
歌詞で検索してもダメ
もしかして、こうして
手を煩わせているこの時間も
有料なのか?
そしたら、意外と高くつくかも
1万円とか?
まあ、たまに遊びに出たんだから
いいじゃないか
でも、なかなか曲が出なくて
女性も諦めかけていて
私もテンションが下がり
どうでもよくなってくる
他の曲を歌うのも思いつかないし
今回は諦めるか