『サングラハ』第183号が出ました。目次は以下のとおりです。
目 次
■ 近況と所感 ……………………………………………………………………………… 2
■「典座教訓」講義(6) ……………………………………………………岡野守也… 4
■ コスモロジー心理学各論7
――宇宙は光、死は光の国への帰郷…………………………………………岡野守也… 16
■ 仏弟子たちのことば(15) ………………………………………………羽矢辰夫… 29
■書評『人新世の「資本論」』における「脱成長コミュニズム」(4) …増田満… 31
■ 講座・研究所案内 ………………………………………………………………………… 38
■ 私の名詩選(82) 千家元麿「麥」……………………………………………………… 40
編集後記
今回の一八三号では、主幹の連載「典座教訓」講義が最終回となっています。道元禅師の語る、この結論部の慈しみある言葉は、まさに一体の心をもって、今すべき日常業務に取り組む姿勢というものが、一般的に作務という言葉で表現される分別知的な「真心」等と、似ていながら全くレベルの違う、修行の核心を行くものであったことを感じさせます。
再開した主幹のコスモロジー各論は今回、現代科学の宇宙観(コスモロジー)から、私たちの死の意味がどのように転換するかについてです。哲人皇帝の遺した言葉は、内面的にも外面的にも、そここそが今後世界のコスモロジーが行きつく地点であることを明示していて、何よりその意味で感動的です。
羽矢先生の「仏弟子たちのことば」では、何とも人間臭かったブッダの異母弟ナンダの自己変革が取り上げられています。
増田さんの書評では、資本主義の根本問題を乗り越えるという新たな共有の思想が紹介されています。加えて著者が、コミュニズムの歴史的暗部をどのように考え、内的なスターリニズム克服にいかに道筋をつけているのかも注目されます。
(編集担当)
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