思惟石

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中村文則『去年の冬、きみと別れ』

2021-02-16 11:21:22 | 日記
中村文則作品、何か読もうかな〜何を読もうかな〜と
ふんわりしたテンションで探していたのですが、
詩的なタイトルが頭に残っていたので読んでみました。
『去年の冬、きみと別れ』

女性ふたりを殺害した死刑囚、それを取材するライター、
犯人の姉、謎の人形師、
拘置所からの手紙、資料という名の章。

なんだか不思議な登場人物と、
不思議な語りが重なって話を紡いでいく。

ミステリっぽい評価も得ているようだけれど、
やっぱり中村文則文学だなと思います。

多くないページ数だし文章もうまいのでするんっと読める。
とはいえ、ちょっとドロっとした湿度高めの印象。
『掏摸』の乾燥したトーンの方が好きかなあ。

次は何を読もうかな〜。

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