思惟石

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【読書メモ】2008年9月

2018-06-03 09:52:59 | 【読書メモ】2008年
<2008年9月>
会社に入って初めての勢いで、一週間の休暇を取り
モルジブに行きました。
社畜が慣れないことをしたので、
前半は謎の腹痛に襲われていたのが良い思い出。
今では堂々と休むし、さぼる。
カッコ内は、2018年現在の補足コメントです。


『ティファニーで朝食を』カポーティ
主人公のイメージがオードリーの映画と違ったなあ、
と思ったけど、小説としておもしろかった。
蓮っ葉なヒロインがかわいい。


『続巷説百物語』京極夏彦
分厚い。

(まったくもって同感である)


『名画で読み解くハプスブルク家12の物語』中野京子
光文社新書。モルジブで読んだ。
歴史がわかりやすく噛み砕かれていて面白い。


『お菓子と麦酒』モーム
『月と6ペンス』の作家。一人称に関する説が印象的。
ティファニーのヒロインよりこっちの方が魅力的だと思う。

(上記2冊は、バカンス用に成田空港で買った気が。
 モームはタイトルがバカンスっぽいよね!と短絡的に思った次第)


『ホテルアイリス』小川洋子
どう読み込んでも貧乏臭くて寂れた街が舞台なのだけど、
楽園ぽいタイトルと文章で、なんとなく魅力的に思える不思議。


『盤上の敵』北村薫
「読んで不愉快になったという人もいるので、万人にお薦めしません」
という最初にの挨拶がずるい。

(実際、不愉快になりました。
 北村薫らしさを求める人には、絶対おススメしない作品)


『明日の記憶』荻原浩
若年性アルツハイマーも恐いけど、うつ病も恐い。

(この小説は、49歳の働き盛りで若年性アルツハイマーにかかった
 営業マンのお話し。うつ病はまったく関係ありません。
 休暇明けで、私のテンションが低かったのであろう)


『父の詫び状』向田邦子
すごくいい!!

(最近読んだ『〆切本』というアンソロで向田邦子の
 酷い〆切破りエピソードが出ていて、まあ、作品は関係ないけど、
 なんか、あまり好ましい人とは思えなくなってしまった)


『文士と姦通』川西政明
身勝手な文士のエピソードがてんこ盛りで、
けっこう腹が立った。白樺派はやっぱりダメ男ばかりだ。

(どうでも良いけど、白樺派って、字面から華奢で清潔っぽい
 イメージないですか?どっちかというとワイルドで武闘派で
 ついでにご長寿でビックリしませんか。私はビックリしました。
 太宰治と志賀直也のバトルとか……)


『新釈 走れメロス』森見 登美彦
イマイチ。走れメロスだけかな。他は、特には。
これ読んで原作を読もうという人はいないと思う。

(我ながら、くされ京大生でない作品に厳しいなあ……)


『山椒魚・夜更けと梅の花』井伏鱒二
山椒魚の、狭い場所に閉じ込められる恐怖感がリアルで恐かった。
西郷隆盛の肖像画をモナリザと間違える
アイルランド人のエピソードがおもしろい。


『戯作者銘々伝』井上ひさし
(メモなし。
 為永春水、恋川春町、式亭三馬、山東京伝など、
 江戸時代の戯作者12名を描いた短編集。
 ぜんぜん記憶に無いし、すごく面白そうなので再読したいのだが、
 案の定、手元にない……)


『容疑者xの献身』東野圭吾
(メモなし。
 私が言うまでもないですが、おもしろかったです。
 第6回本格ミステリ大賞、第134回直木賞(2005年)。
 しかし、ガリレオシリーズ3冊目にして、
 なんというか、湯川先生が完全に福山雅治になったな……
 とも思いました。佐野史郎、好きなんだけど……。
 私は原作版の容疑者Xの心情に結構共感や理解を覚えたのですが、
 映画(観てない)では堤真一だったらしい……って……おーい……)
コメント
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