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思惟石

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『謎のアジア納豆 そして帰ってきた日本納豆』

2025-03-19 19:12:23 | 日記
『謎のアジア納豆 そして帰ってきた日本納豆』
高野秀行

納豆が好きで、
しょっちゅう食べている。
あまりにも身近すぎて、
「納豆の話しを今更読んでもな〜」
なんて思っていました。
すみません。

アジアの納豆である。
おもしろいわ…。

プロローグで掴みばっちりなのですが。
タイのチェンマイで食べた納豆スープ。
納豆を煎餅状に乾燥させ、杵で粉々にして
スープの味付けに使うらしい。

ん?
この話し、最近読んだよね。
なんと、西アフリカにある豆発酵調味料「ダダワ」と同じじゃないか。
アジアにもあるんかーい。

こういう読書の邂逅は最高ですね。

結論としては、アジア納豆は「辺境食」、と。
肉や魚が摂れるエリアはタンパク質が足りているので
大豆を積極的に摂取しなくていい。
調味料で言うならば、沿岸部は魚醤、
内陸牧畜エリアは乳製品、ついでにインドはカレーが
幅を利かせている。
というわけで辺境に住む「山の民」が食べる調味料が
アジア納豆である、と言えそう。

そんな納豆辺境エリアは西南シルクロード沿いに
分布しているそうです。
北ルートを探検した張騫が
「南ルートもある?のかな?」と言ってた
マニアックルート。

高野さんも驚いていましたが、
納豆菌ってそこらへんの葉っぱにいるらしい。
日本人だと「稲藁」にしかいないと思いがちですが、
イチジクの葉やシダの葉でも納豆がつくれることを
実証していました。
さすが行動の人。

北タイ族は納豆をフタバガキ科ショレア属の木の葉でつくる。
これは平家物語の沙羅双樹の仲間。
花の色は盛者必衰の理を表し、
葉は納豆を発酵させるそうです。
って、高野さん、ファクトもおもしろいけど
文章もめちゃくちゃおもしろいんだよなあ。
うらやましい。

ミャンマーの山奥に住むパオ族は、
頭にバスタオルみたいなでかい布を巻いていますが、
山岳民で風呂に入る習慣はない。とか。
説明やら例えやらがいちいちおもしろいのよ。

ブータンのネパール人迫害問題なんかは全然知らなかったな。
幸福の国じゃないじゃん。
ネパールの本も読まなくちゃ。

エピローグでは西アフリカの「ダワダワ」に言及しています。
「ダダワ」のことでしょうね。
アフリカ納豆編もあるらしいので、それも読まなくちゃ。
いそがしいですね笑

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