鮎川俊介の「幕末・明治の日本を歩く」

渡辺崋山や中江兆民を中心に、幕末・明治の日本を旅行記や古写真、研究書などをもとにして歩き、その取材旅行の報告を行います。

2013年・夏の取材旅行「宮古~久慈~八戸」   その3

2013-10-04 05:45:28 | Weblog
「波高」の次は「前兆」。三陸海岸に、明治29年の津波につぐ大津波が来襲したのは、昭和8年(1933年)3月3日の雛祭りの日の未明。地震発生時刻は午前2時32分14秒。震源地は岩手県釜石町東方約200kmの海底。地震発生後30分ほどで津波が各地に来襲しました。この津波による死者は、岩手県・宮城県・青森県の3県を合計すると、2,995名でした。この大津波の来襲前に見られた前兆(以上現象)は、井戸水の減少、渇水または混濁であり、また例年にない大豊漁(特に鰯の大漁)であり、さらに発光現象や大砲の砲撃音に似た音響(ドーン、ドーンという音)の発生でした。これらの前兆は、明治29年の大津波の際にも共通するものでした。ただし発光現象は、提灯のような怪火が見られた明治29年の場合と異なって、昭和8年の場合は稲妻状の閃光が認められ、またその発生場所も一部に限られていたという。 . . . 本文を読む