このところアイルランドの経済危機(金融危機)が大きく報道されている。今朝のニューズでは、アイルランドの国債(ソブリン債)の信用力が低下し、国際投資家たちのうち51%が、一年以内に債務不履行(デフォルト)になると心配しているという。国の破産?
ギリシャについては71%、ポルトガルは38%といわれているから、アイルランドはEUの中で二番目に危機的な状態にあることになる。ユーロの為替相場がまた低下して、112円などという安さになったのもアイルランド危機のせいだという。騒ぎ過ぎだという声もあるが、心配する向きが多いと本当におかしくなるのが経済。しかし、一時心配されていたスペインがだいぶ立ち直っているから、同じようにアイルランドも良くなってくれるのではないか、と願うしかない。
もともと農業国だったのに、外資頼みのITだの金融センターだので「ケルトの虎」などと舞い上がっていたらこのザマ。政府も反省したらしく、やはりうちは農業立国ではないか、と農業振興をうたいだした。農業技術者育成政策をはじめたら希望者殺到だという。やっと気がついたか、というべきか窮余の一策というべきか。
私は古いので、つい、ボルテールの『カンディード』を思い出してしまった。波乱万丈のあげく、最後にカンディードが言う「けれど、私たちは土を耕さねばなりません」と。今、『カンディード』を思い出しているアイルランド人は何人いるだろうか。
今日、新任のアイルランド大使からパーティのお誘いが来た。良く準備してこのことを聞いてみよう。しかし、大使に反論されるかもしれない。TPP騒ぎの日本はどうなる?と。
菅さんは、加盟しそうな、距離を置くみたいな、毎日玉虫色。しかし本心は加盟だろう。彼の考えはこうだろう。「国民は安い輸入食料で暮しなさい。一握りのお金持ちだけが高品質で高価な国産食品を食べれば良い。それを供給する農家はほんの一握りで足りるから、農業補助金も少しで済む。例外なしの自由化で質の良い日本の工業製品は飛ぶように売れるだろう。2%にもならぬ農業従事者が98%の人々の経済的利益を阻止してはいけません」と。
そう言われても、私はやっぱり日本のコメを食いたい。水田の広がる田園風景をいつも見ていたい。こういうのは古いかね、国賊かね。
『カンディード』から半世紀後のイギリスでは、マルサスとリカードが穀物輸入を自由化すべきか否かで大論争をした。自由派のリカードはマルクスの「先生」格。マルサスはマルクスが徹底的に批判した自由化反対論者。マルサスは、もし自由化の結果イギリスが食料を輸入に頼るようになったら、どうやって国の安全を保つのだ、と言った。食料自給の確保。
今日本の共産党はTPP加盟反対の大キャンペインを起こしている。宿敵マルサスと全く同じ論法。共産党のマルクス離れか?
ギリシャについては71%、ポルトガルは38%といわれているから、アイルランドはEUの中で二番目に危機的な状態にあることになる。ユーロの為替相場がまた低下して、112円などという安さになったのもアイルランド危機のせいだという。騒ぎ過ぎだという声もあるが、心配する向きが多いと本当におかしくなるのが経済。しかし、一時心配されていたスペインがだいぶ立ち直っているから、同じようにアイルランドも良くなってくれるのではないか、と願うしかない。
もともと農業国だったのに、外資頼みのITだの金融センターだので「ケルトの虎」などと舞い上がっていたらこのザマ。政府も反省したらしく、やはりうちは農業立国ではないか、と農業振興をうたいだした。農業技術者育成政策をはじめたら希望者殺到だという。やっと気がついたか、というべきか窮余の一策というべきか。
私は古いので、つい、ボルテールの『カンディード』を思い出してしまった。波乱万丈のあげく、最後にカンディードが言う「けれど、私たちは土を耕さねばなりません」と。今、『カンディード』を思い出しているアイルランド人は何人いるだろうか。
今日、新任のアイルランド大使からパーティのお誘いが来た。良く準備してこのことを聞いてみよう。しかし、大使に反論されるかもしれない。TPP騒ぎの日本はどうなる?と。
菅さんは、加盟しそうな、距離を置くみたいな、毎日玉虫色。しかし本心は加盟だろう。彼の考えはこうだろう。「国民は安い輸入食料で暮しなさい。一握りのお金持ちだけが高品質で高価な国産食品を食べれば良い。それを供給する農家はほんの一握りで足りるから、農業補助金も少しで済む。例外なしの自由化で質の良い日本の工業製品は飛ぶように売れるだろう。2%にもならぬ農業従事者が98%の人々の経済的利益を阻止してはいけません」と。
そう言われても、私はやっぱり日本のコメを食いたい。水田の広がる田園風景をいつも見ていたい。こういうのは古いかね、国賊かね。
『カンディード』から半世紀後のイギリスでは、マルサスとリカードが穀物輸入を自由化すべきか否かで大論争をした。自由派のリカードはマルクスの「先生」格。マルサスはマルクスが徹底的に批判した自由化反対論者。マルサスは、もし自由化の結果イギリスが食料を輸入に頼るようになったら、どうやって国の安全を保つのだ、と言った。食料自給の確保。
今日本の共産党はTPP加盟反対の大キャンペインを起こしている。宿敵マルサスと全く同じ論法。共産党のマルクス離れか?
アイルランドの経済状況は、大変なことになっております。プライドがあるからか、EUからの財政援助は受けなくても大丈夫と言い続けていたものの、もうダメだということでしょう。今日になって、レニハン財務大臣が、観念したかのように、「貸して下さい」となりました。とにかく、税金を払う個人層がどんどん少なくなっている上、企業もインドや東ヨーロッパに移転、または本国に引き揚げという昨今ですから、もうムリという感じです。どうにか立ち直って欲しいものですが。
日本のTPPも大変な話題になっていますね。私個人は、多くの国が加盟していく中、この流れに逆らえないような気はしています。むしろ、この後、どういった形での国内農業支援や育成が有効かということを、考えていかないといけないのではないでしょうか。自国の農業は絶対に必要だと思います。中国でも食糧のインフレが起こっているという記事を読みましたが、食糧の殆どを輸入に頼るリスクは、数えきれないほどあるかと思います。ものすごい円安になって、食糧を購入できなくなる可能性だってあることだと思いますし、レア・アースではありませんが、輸入先との関係が悪くなって、輸入がストップということもあるでしょう。先生がおっしゃっておられた、景観保存という側面も、忘れてはなりません。経済的利益にとらわれていたら、大切なことが見えなくなってしまう。管首相も、もう少し俯瞰的な視点からこの問題を考えて欲しいなと思ったりします。
いくつものことが引っ掛かっていてなかなかブログを書く気分になれませんが、出来るだけ恥を書くつもりでいます。お体ご大切に。紺屋の白袴にならぬようご注意下さい。
私たちの結婚式のことまで気にして下さりまして、大変恐縮いたしました。どうもありがとうございます。神父様も、またカントールで教会秘書の方も、とても良くして下さりまして、温かな雰囲気に包まれ、ありがたいことだと思っておりました。父が先生のことを気にしておりました。
色々と引っ掛かることがおありで、なかなかブログをお書きになれなかったということが、気になりましたが、何事もないことを、お祈りしております。先生のブログは、大変楽しみにときどき訪れますが(そのせいで、しばらく間があいたときは、心配でございまして・・・。)、このところ大当たりで、喜んでおります。また、面白いものを書いて下さりますこと、期待申し上げております。
先生も、大変お忙しいようですので、お身体はくれぐれも労わってお過ごしくださいませ。オーストラリアでの住所が決まりましたら、メールでご連絡させて頂きます。