某年金生活者のぼやき

まだまだお迎えが来そうに無い

黒か白か(White or Black?)。コーヒーの話です。

2009-10-29 15:54:13 | ぼやき
 ロンドン大學でのお茶の時間。学生も先生も喫茶室にゾローッと並んでコーヒーを買う。カウンターで大忙しの小母さんは「白か黒か」と怒鳴りながらサービスをする。カップがカウンターの左右に並んでいて、片方のには牛乳が少し入れてあり、反対側のには何も入れてない。学生が「白」というと牛乳の入っているカップにコーヒーを注ぎ、「黒」と言うと空のカップにコーヒーを注ぐ。私は「色がちがうじゃねーか」とへそを曲げて、いつも「茶色―ブラウン」と言うことにしていた。最初は小母さんが「ヘッ」という顔をしたが、覚えていて、次からは、こちらが「ブラウン」と言う前に、「Brown, Sir 」と言い、してやったり、と鼻をうごめかした。それだけで、毎日のお茶が楽しくなった。砂糖を入れるかどうかは、テーブルについてからの個人の選択。だから、ブラックに砂糖抜きと言う意味は無い(くどいか)。ちなみに、イギリス人はカップにまず牛乳をすこしいれてから紅茶を注ぐ。昔BBCのラジオドラマに、イギリス人の女主人とインド人の女中さんが、teaとmilkのどちらを先に注ぐかで口論するのがあった。イギリス人はmilk first! と言い募り、インド人は tea first!と言い返す。ばかばかしいけれど、こんなことがドラマになる。インド人には、紅茶については私のほうが良く知っている、インドが本場なのだ、という自負があるのだろう。いつか、アイリッシュに「何故イギリス人はミルクを先に入れるのか」と聞いた。答えが振るっている「イギリスのカップは出来が悪いから、先に熱いティーを入れると割れてしまうんだ。」
 
コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

砂糖と紅茶 その2 

2009-10-29 15:11:44 | ぼやき
 紅茶やコーヒーに砂糖を入れるのは当たり前、と私はズーット思い込んでいた。日本の人は以前は皆そう思っていたろう。だから、戦争中のある日偉い人が中学に来て講演した時、なるほど、と感心したのだ。彼はこう言った「いまやイギリスは敗戦直前です。その証拠に、彼らは紅茶に砂糖も入れないで飲んでいる。それほど物資が欠乏し、生活に困っているのです。」なるほど、もうイギリスには勝ったのだ、後はアメリカだけだ、と単純な私は嬉しくなった。もう日本人も紅茶に砂糖を入れて飲むのは困難になっていたけれど、日本人には砂糖のいらない緑茶があるから大丈夫なのだ。私はそう考えて納得した。おめでたい中学生。
 戦後大分たってから、コーヒーを砂糖なしで飲む人が増え、それをブラック・コーヒー(単にブラック)と言うようになった。本当は、この「ブラック」に砂糖抜きという意味は無い。ミルクを入れないだけ。砂糖は入れても入れなくても、ミルクを入れなければブラック。砂糖抜きを意味するのは日本だけの和製英語。あるとき、アイルランドの歴史書の翻訳に「砂糖なしの紅茶」とあるのに気がついた。農民の貧しさを叙述した箇所。びっくりして原文を見たら、black tea(=紅茶)だった。訳者はブラック・コーヒー=砂糖なしのコーヒー、と言う日本語から連想して、ブラック・ティーは砂糖なしのお茶と思ったのだろう。ひょっとすると、あの訳者も戦時中私と同じ講演を聴いて、砂糖抜きの紅茶は貧しさの象徴、と思っていたのかも知れない。子供に嘘を教えてはいけません。誤解が一生付いて回る。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

紅茶と砂糖

2009-10-29 14:16:35 | ぼやき
 昨夜久しぶりに紅茶を飲んで、昔のことを思い出した。戦争中のこと。
昭和18年の暮、中学一年生のある日、音楽の授業が始まると、先生が「昨日は久しぶりにいい気持ちだった。」と言い出した。「練炭ストーブをガンガンたいて部屋を暖かくして、残っていた砂糖をリプトン紅茶にたっぷり入れて、思いっきり歌った。いい気持ちだった。もう最後だから」と。
 先生は歌のうまい方だったが、授業は「聴音」ばかりだった。飛行機の爆音を聴いて瞬間に敵か味方が判別するために耳を鍛える、これが音楽の授業の目的だと先生は言った。要するに先生がピアノで和音を弾き、生徒が「ドレミ」とか「ドミソ」とか答えるだけ。ピアノを習っている奴だけは答えられるけれど、こちらは何がなんだかわからない。いい加減に「どしら」等と言っては「ダメ!」と叱られた。二年生になったらそんな音楽の授業でさえなくなった。
 日東紅茶というのは知っていたが、リプトンというのは知らなかった。砂糖をいっぱい入れた紅茶、おいしそうだな、と記憶に残っている。今になって考えると、あの先生は辛かったろう。好きな歌も教えられず、わけのわからない子供達に、ただ音あてをさせるだけ。これが音楽の授業か、と情けなくなったのだろう。
 それにしても、私の記憶はいつも「たべもの」と結びついている。食い意地が張っている証拠だ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

いま、歴史を動かそう 11月11日のプログラム

2009-10-29 13:27:12 | 市民運動関係のイベント情報
「いま、歴史を動かそう」輝け九条 かながわから平和を
2009年11月11日(水)神奈川県民ホール
九条かながわの会

主な内容

開場(18:00)
トランペット演奏・・・松平 晃
合唱・・・・・・・・・憲法劇・神奈川合唱団
開会(18:30)
歌「日本国憲法前文」・きたがわ てつ・憲法劇・神奈川合唱団
呼びかけ人挨拶・・・・・山崎 洋子(作家)
映像・基地の町からの報告・・厚木・座間・横須賀の皆さん
コント・・・・・・・・・・・松元 ヒロ(元ザ・ニュースペーパー)
講演と対談(19:20)「政権交代、ソマリア、北朝鮮、歴史認識、そして九条」
 ・・・小森 陽一(東京大学教授・「九条の会」事務局長)
 ・・・池田香代子(ドイツ文学翻訳家『世界がもし100人の村だったら』)
歌・事務局長挨拶・9条群読(20:30)
 ・・・きたがわ てつ・憲法劇・神奈川合唱団・岡田 尚
閉会(20:40)

司会 井波ゆき子(テレビリポーター・産業カウンセラー)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

彼岸花

2009-10-26 20:48:18 | 大和の花
 大和市には彼岸花の群生している名所がある。

           
  
  白い彼岸花もあります。
     
    
コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする