某年金生活者のぼやき

まだまだお迎えが来そうに無い

アイルランド凄い!世界競争力調査

2016-06-01 12:33:33 | アイルランドの今日
 スイスのローザンヌにIMDというビズニス・スクールがある。ここで世界競争力調査という各国比較表を毎年発表している。アイルランドは昨年16位、今年は7位と、ついにベスト10 入りした。ドイツが昨年は10位だったのに12位と下がり、アメリカは万年1位だったのが3位に後退。代わって香港が1位。2位スイス、4位シンガポール、5位スエーデン、6位デンマーク、8位オランダ、9位ノルエー、10位カナダとなった。
 日本は残念ながら26位(昨年は27位。)香港を100として日本は78.7と大分水をあけられている。そういえば、報道規制や選挙で大分きつい規制をかけられて学生が騒動を起こしていると度々報じられている香港よりも、日本の方が報道の自由が少なく、規定がきついと、国際比較では査定されている。日本人には規制を規制と感じない鈍感さがあるのだろう。すぐ自主規制して風をよけるから。多分為政者も上手いのだろう。甘利でも不起訴なのだから。欧米だったら完全に政治生命を断たれるところだが。
 それはともかく、日本の一つ上にいるのが中国本土。昨年22位今年25位。多くの日本人にとっては意外なランキングだろう。経済といえば日本は超大国と思いこんでいるから。こうした国際比較を沢山見て(例えば各国の大学比較もある。ここでも日本はパッとしないね)、日本が世界のどの辺にいるのかを見ておかないと、井の中の蛙になってしまう。もうなっちゃったかな。
 
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アイルランドの総選挙ー一週間たっても開票が終わらない!

2016-03-05 02:36:43 | アイルランドの今日
 

2月26日にアイルランドで総選挙が行われた。日本ならその日の真夜中頃に開票が終わるくらいなのに、アイルランドでは今日(3月3日)やっと決着がついた。単記委譲式比例代表制のおかげだ。死票を出さない方式で、イギリス政府が少数者保護の為にアイルランドにやらせた(実験的に)選挙方式だが、アイルランドでは独立後もずっとこれでやっている。憲法で決まっているので、変えようとして国民投票をやったが否決されている。方式の解説は別の時にやろう。今日決まった結果は次の通り(少数政党カット)。

政党名  FG(統一党)FF(共和党)SF(シンフェィン)LB(労働党)無所属
   2011年   76      20        14      37    10
    2016年   50      44        23       7    22
 
前回は事実上史上初めてFFが第一党の座をFGに譲り、労働党にも敗れて第3党に転落した。原因は国家破産に近い不況と長年のFF支配がもたらした汚職腐敗に国民が反発したことだった。しかし、FGが労働党と組んでやっても、結局は緊縮財政しか手はない。それが5年も続けば国民は嫌になる。そうは言ってもFFにも期待は出来ない。だからFGは減りFFは増えたが、どちらも過半数には全然届かない。それに比べるとSFの増加は目覚ましい。北で活躍していたSFメンバーが南の議会に立候補するようになって多分5回目くらいだろう。始めは1議席だった。それが、党首のジェリーアダムスまで南の議員になって、前回は14人と大躍進し、今回はさらに増えて23議席。日本でいえば共産党並みの正論を恥ずかしげもなく堂々と主張する政党だ。北の自治政府にはSFは副首相をはじめ大臣としても参加しており、自治議会でも第二党で頑張っている。労働党が前回37議席なのに今回は7議席と5分の一に激減したのとは対照的だ。労働党よりSFの方が過激?なマルクス主義政党なのだが。(数字がずれていて申し訳ない。14, 37, 10 がSF, LB 無所属です。)
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死刑減刑の訳ーデ・ヴァレラ減刑の謎

2016-02-04 13:19:59 | アイルランドの今日



 ほぼ百年前に独立したアイルランドに最も英雄的な政治家として君臨し、首相や大統領を歴任したのは故デ・ヴァレラ氏であった。彼はダブリンで百年前に起きた復活祭蜂起で工場を占拠し、蜂起軍の部隊を指揮し、降伏後軍事裁判で死刑を宣告された。しかし何故か減刑されて終身刑となり、翌年解放されて帰国。独立運動のリーダーとして活躍した。
 何故減刑されたか。彼はアメリカ合衆国生まれでアメリカ市民権をもっていたから、というのがこれまでの定説だった。この話は、しかし、アメリカのさる新聞が書いた記事によるらしい。根拠は特にしめされていない。ところがデ・ヴァレラ自身もそのようにいう事が多かった。特に独立戦争中アメリカ合衆国で支援募金の為の活動を続けていた時とケネディ大統領がアイルランドに「里帰り」したとき。ケネディに「貴国のおかげで助けられた」と再三語っていたという。募金行脚の折も、アメリカのお陰で私は死刑を免れた、と再三語り、アメリカ人の共感と多くの支援をえた。
 3歳までアメリカにいたと言うだけの名もなき一介の独立運動家の処刑をイギリスがアメリカに配慮して減刑するだろうか。私は前からちょっとおかしいと疑問視していた。日本と違って欧米では複数の国の市民権を持っている人は珍しくない。処分は「犯行」のあった国で行われる。
 デ・ヴァレラ自身は後に「減刑されたのは、裁判(判決)が一番後に行われたからだ」と書いている。彼ともう一人の判決は最後だった。「死刑」だが、イギリス政府の残酷さ(連日の銃殺刑)に対する非難が内外で多くなり、処刑中止を首相が命じたと言う。デ・ヴァレラを名指したわけではなかった。
 最近出された研究をアイルランドのIndependent紙が記事にしている。もしデ・ヴァレラが自分で信じていない「アメリカのおかげで減刑」という話を、募金やケネディのために、「利用」したのだとしたら。これが政治なのかもしれないが。
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昔の移民と今の難民

2015-09-04 15:31:11 | アイルランドの今日

 アイリシュ・タイムズ9月4日に載った写真。生きた3人は難民認定されたかどうか。後の像は160年前のジャガイモ大飢饉で命からがら移民した人々を悼む像。カスタム・ハウスの前、リフィー川に沿った道路にたてられている。何度も撮ったがうまくゆかなかった。いつも誰か通行人がはいってしまった。其れを逆にとって、意図しない生身の人間の登場を「難民」にすれば良かったのだ、と気がついた。インチキだけれど誰にもわからない。
 アイルランドでは、難民受け入れをいまは警戒している。長い事英米カナダ・オーストラリア等々へ移民していた国が今外国からの移民をあまり歓迎しないというのはおかしくはないか、という批判がある。しかし、人口の少ない国だから、ちょっと沢山来るとすぐ目立つ。北京オリンピックの前に大量の中国人が英語を習いにダブリンに来た。3万人と言われる。40万人の市街地に3万だから大変だった。レストランで私達にも「ニーハオ」。道を歩いていると中国語で何か聞かれる。多分同国人だと思って道を聞いたのだろう。日本人は皆中国人とみなされてしまった。こんなことがあるから、数がちょっと多いとおおごとなのだ。EUでは今難民受け入れをどうするかが大問題になっている。ドイツは各国が相応に負担しろと言い、他の国々はできるだけ減らそうと画策する。他人ごと見たいだが日本も「受け入れない非情な国」としてかなり非難の対象になっているのだ。
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アイルランドー同性結婚可、21歳の大統領可?

2015-01-22 02:36:21 | アイルランドの今日
 アイルランドは今でもカトリックが圧倒的に多い国。離婚不可、避妊駄目だった。今でも中絶駄目というお固い国柄で、映画といえばサウンド・オヴ・ ミュージックのような文部省推薦映画ばかり、というのが嘗ての姿だった。それが今ではすっかり様変わり。カトリック教会関係の腐敗が明るみに出て権威失墜。ミサに出かける人が、特に若い人の間では激減し、カトリック的「社会道徳」の若者への押しつけが効かなくなってきた。終に今年五月には、同性婚を認める憲法改正案と大統領被選挙権を21歳に引き下げる憲法改正案の国民投票が行われるまでになった。今日のアイリッシュ・タイムズには結婚に関する憲法の改正条文案が載っている。「結婚は二人の個人が、彼等の性の如何に拘わらず、法に従ってとり結ぶ事が出来る」と。may be contractedだから、契約を結ぶ事が出来る、とはっきり訳した方がいいのだろう。結婚は契約だから。日本語ではまだなじまないが。
 大統領被選挙権21歳に引下げ、というのも面白い(現在の規定は35歳。ちなみに選挙権は18歳)大学生が卒業前に大統領職に「就職」してしまい、一期だけで辞めると、28歳で前大統領になる。3選禁止だから二期勤めても35歳で前大統領。今の規定でも、前の女性大統領達は二人とも47歳で大統領になったから、辞めてからの人生が長い。それにしても、今後一体何歳の大統領が生まれるのだろう。孫が大統領、祖父が首相てな事になったらギネス・ブックものだな。そういえば、あのギネス本は元はアイルランドのビール「ギネス」会社の仕事だった。今は別組織だが。
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