某年金生活者のぼやき

まだまだお迎えが来そうに無い

被災地の高校吹奏楽部生 演奏会

2014-08-21 16:38:41 | 素晴らしい話
 サントリーホールで8月19日に第2回みちのくウインドオーケストラ演奏会があった。今回は被害の大きかった福島県相双地区(浜通り北部地域)の高校吹奏楽部生百余名の合同演奏。相馬高、小高商業、相馬東高、双葉翔陽高、相馬農業高、富岡高、原町高、小高工業、の諸君。原発事故による放射線のため住めなくなり、いわき市などへ学校も移住し、サテライト校に分散している学生もいる。合同練習場まで出るのも大変な学生たちもいる。被災して部員の激減したところも多い。それでも合同練習を4回やったという。見事な演奏だった。
 和太鼓の林英哲さんと指揮者の現田茂夫さんが賛助出演。和太鼓協奏曲「飛天遊」は鳥肌の立つほど見事な演奏だった。英哲さんも見事だったが、吹奏楽団も凄い迫力だった。舞台正面奥に備えた太鼓を英哲さんが独奏している間、出演している高校生が全員身じろぎもせず演者を見つめていたのが特に印象的だった。英哲さんは、高校生の迫力に負けないようリハーサルを朝から念入りにやってへとへとです、と語っていた。演奏後、作曲者の松下功さんも舞台に呼ばれた。20年前の作曲で初演も英哲さんの太鼓、現田さんの指揮で、演奏会場も同じサントリーホールだったという。
 現田さんの指揮も素晴らしかった。同じ演奏者たち(=高校生)なのに、指揮者が違うとこんなにも音が違うか、演奏がスムーズになるか、と驚くほどだった。前に、同じピアノを何人ものピアニストが交代に弾く演奏会を聴いたことがある。その折にも、同じピアノでこんなにも音が違うか、と驚いたことがあるが、同じことをオーケストラで経験するとは思わなかった。貴重な経験だった。
 来年は4月1日に、この災害支援「みちのくウインドオーケストラ演奏会」を同じサントリーホールで、宮城県下の高校生の演奏で行うという。是非また聴きに行かなくちゃ。東日本大震災を忘れないためにも。
 
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