某年金生活者のぼやき

まだまだお迎えが来そうに無い

すげー!此処まで言うか。アイルランド独立運動全否定。

2014-08-05 10:58:15 | ぼやき
 今朝(8月4日)のアイリッシュ・タイムスに衝撃的なニューズが載っていた。
 アイルランドの元首相ブル―トンが、1916年の復活祭蜂起、それに続く独立戦争(そのお陰でアイルランド自由国として1922年に「独立」)という20世紀初頭アイルランドの英雄的独立闘争史を、全部不必要で無駄なものだったときめつけた。
 理由はこうだ。「1914年9月18日にイギリスではアイルランド自治法が成立している。」第一次大戦の勃発により、同法の施行は戦争終結まで延期され、イギリス勝利の暁に実施されることになっていたのに、「イギリスがまた裏切った」として、一部の連中が1916年に蜂起し、その後独立ゲリラ戦をおこして、無駄に双方多数の死者を出した。独立戦争後の英愛和平条約で成立したアイルランド自由国は自治領で、1914年の自治法で約束されたものと同じ内容でしかなかった。無駄に両国の若者が多数命を失った。
 1914年9月から100年になるのを記念して今年自治法成立を祝う式典を行え、とブルゥトンは提案する。政府は今1916年復活祭蜂起の100年祭を企画し準備しているが、それよりこっちの方が重要な歴史的真実でしょう、と言っているわけだ。
 いや驚いた。私でも、復活祭蜂起やその後の独立戦争が本当に必要だったか、はいつも気にしている。しかし、全然関係の無い外国人の私がそんな僭越なことを言ってアイリッシュの気持を逆なでしてはいけない、と自分の口を封印してきた。アイリッシュにもそういう人が沢山いるのを私は知っている。しかし、そうした「もし」「たらば」は歴史評価では禁句だと自分の口を封じていた。
 アイリッシュ・インディペンデントと言う別の新聞にもこの発言は載っていた。ここには今まで裏切り者的評価だった対英協力的指導者レッドモンドらを高く評価せよと言う主張も書かれている。
 これから激しい論争が展開されることだろう。既に今朝(5日)はデヴァレラの息子の政治家から激しい批判が出されている。
コメント (2)
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