某年金生活者のぼやき

まだまだお迎えが来そうに無い

わかった!

2010-01-17 02:35:14 | ぼやき
 前立腺がんの治療には、手術と放射線のふたつがあるとお医者さんは言った。手術で全部取りきれなかった場合などには、次に放射線治療が出来るが、最初から放射線で治療すると、あと手術は出来ないとも言った。「しかし、貴方の場合は放射線治療をします。理由は貴方が78歳だからです」と医者は断定的にいった。こちらは少しも驚かず(まるで弁慶だね)「先がないからですか」と 静かに 聞いた。医師は返事しなかった(想定問答位作っておけよ)と私は思った。
 治療が始まって少し経ってから、息子にこの話をした。「もう子種はいらない、ってことか」と息子はこともなげに言った。なるほど、もう男である必要は無いんだ、とヤット医者の言いにくかった理由がわかった。「わかった!78歳!男でなくなってもいい年だから、という意味だったんだ。」 そうなんだが、なんだか淋しい。
 家内がなくなってもう20年近くなる。存命中にこの治療の話が出たら、彼女は何と言っただろう。「是非やってもらいなさいよ。若い女の子が気にならなくなるでしょう」とでも言ったか。 そういえば、近頃禿げ頭にかなり毛が増えてきた。男性ホルモンを抑える薬を飲むからだろう。もっと早く癌になればよかったかな。
コメント (2)
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