某年金生活者のぼやき

まだまだお迎えが来そうに無い

ホタルの光りや窓の雪で本は読めるだろうか

2010-01-11 02:59:19 | ぼやき
 敗戦の年の秋はやたら停電が多かった。部屋を明るくできるようになったのに、暗い夜が続いた。しかし、なぜかお月様は毎晩煌々と照っていた。窓際に机を移すと活字が読めた。小説や国語などは無理だったが、数学の問題なら本とにらめっこする必要が無いから、月光で間に合った。冬も月は明るかったが、寒くて窓を開けて置けないので、月光数学はきつかった。雪明りはあったが、それで本を読むわけには行かなかった。明るさが足りないのと、寒くて窓を開けられないのとで。
 蛍の光を利用しようと思ったことはないが、多分全然役に立たないだろう。
 停電は昭和29年くらいまであった。当時大学院のゼミナールで某A君が「昨夜停電で報告の準備が十分出来ませんでした」と言った。先生は「それは大変だったね」と言われ、不十分な報告でも別にお叱りにはならなかった(実は停電ではなかった。)次の週、報告者の某B君がまた「実は昨夜停電で・・・」と言った。先生は「先週も停電と言ったではないか」とカンカンに怒った。このときは本当に停電だったのだが、間の悪い某B君は二週間分叱られてしまった。
 帰り道でぼやくことぼやくこと。「本当に停電だったんだ。某Aの奴が嘘の停電を利用しやがったから、俺が割を食った」と。
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする