『プラモ狂四郎』 スクラップ&ビルドによる、「クラフトマン」倉田太の闇ビジネス

2022年04月06日 | オタク・サブカル

 「プラモがボロボロに壊れる設定は、ヒドかったよなあ」

 先日、LINEにそんなメッセージを送ってきたのは、友人テンマ君であった。

 そこで前回は、『プラモ狂四郎』に出てくる模型店「クラフトマン」店主である倉田太氏の、ゆがんだ性的指向について考察したが(→こちら)、そもそもこの作品は、そういうサディスティックなキャラクターが多く、たとえばこの人。

 

 

 

 とってもナイスな悪役、蔵井明市郎くん。

 この格好は、ドイツだと逮捕されます(マジ)。部下の2人も、なにげにいい味。

 

 

夢の対決、ガンダム対ドイツ軍。

今はメーカーのかねあいで、まず不可能な「異種格闘技戦」が魅力だった。

ザブングルvsザク(『ゴッドマーズ』のゾンデ装着)とか、ダンバイン対零戦とか。

 

 蔵井君が従える「ジオン少年隊」なるモデラー男子たち(たぶんクラスでは陰キャ)。

 「蔵井財閥」御曹司の彼は、コスプレ少年をはべらせ、「総帥」と呼ばせるなど、

 「金があったら、こんなこともできるんや!」

 と子供たちに、多くの夢をあたえてくれた。

 

 

 蔵井君はシミュレーションの中で小学生の女の子を拉致し、「捕虜」と称してで縛るわ、京田君に睡眠薬を飲ませ(おいおい……)、やはり拉致し、「プラリング」なる自分に一方的有利な条件で戦ってボコボコにするわと、やりたい放題であった。

 なにか、ミリヲタシミュレーションゲーマーの評価を決定的に下げている気もするが、なかなか素晴しいヒールっぷりであった。

 そんな蔵井君に「危険なプレーはやめなさい!」とか説教していた倉田氏だが、彼の方もなかなかなのは、前回も語った通り。

 ちなみに倉田氏は「プラモ帝国エンペラー」のリーダー山根くんにも、

 「相手のキットを、メチャメチャにすればいいってもんじゃない!」

 とかエラそうに語ってたけど、こんなにさわやかな「オマエが言うな」など、聞いたことがない。

 思うに、もうひとつ、氏が子供のプラモを無残に破壊する理由には、

 「ビジネス

 これにもつながるのであろう。

 シミュレーションによるバトルの末、プラモを失った子供は、次の戦いにそなえて、当然新しいキットを購入することになる。

 また、修理しようというツワモノも、当然その材料であるポリパテやバルサ材、塗料などが必要となる。

 それを買うのは、どこか。

 当然、倉田氏の経営する「クラフトマン」である。

 そう考えれば、氏のやっていることが、非常に理論立ったビジネスシステムであることが、よくわかる。

 「少年好きなサディスト」である氏は、子供たちのプラモ愛やゲームへの情熱を利用して、シミュレーションマシンによる合法的な破壊活動を行う。

 それによって傷ついた、少年の涙と悲しみをすすり、欲望を満足させるだけでなく、くわえて「実利」も得る。

 なんという、悪魔的なシステムであろうか!

 まるで、子供たちを意のままに操る悪魔、パイパーのようではないか。まさに死の商人

 さらに言えば、やはりプラモシミュレーションを別ルートで作ったサッキー竹田氏は、ゲーム内のメカがやられると、プラモのみならず、プレーヤーにもダメージが行く(なんで?)システムを作り出した。

 

 

 

 

 

こんな危険なゲーム、子供がやるなよ……。

 

 

 

 倉田氏は「なぜそんなことを……」と愕然としていたが、このやりとりから推測するに、どうやら氏はサディズムは肉体ではなく、

 「精神的なものであるべき」

 という美学があるのだろう。

 直接のダメージは邪道である、と。

 このあたり、実に奥が深く、澁澤龍彦氏あたりに考察していただきたいところだ。

 もっと言うと、その後シミュレーションを使った全国大会があるのだが、そこで使う「バイオバッジ」にも、プラモが傷つけばプレーヤーもケガをするという仕様がある。

 

 

 

 

 

 こんな大会、今なら間違いなく炎上で中止だ。

 なぜ、そんな手間をかけてまで、子供に痛い思いをさせねばならんのか。しかも、プラモで。

 どうやら、このあたりに業界のがありそうだ。

 「女子高生との、ふしだらを目当てに教員免許を取る」的なゆがみが感じられ、真相の解明が急がれるところである。

 

 

 

 

容赦なくぶっ壊されるパーフェクトガンダム。

 

 

味方だからって油断できない。ストリーム・ベース小田さんによる「かわいがり」。

小学生に「取り外せる装甲」をイチから作れと……。

 

 なんたって、倉田氏はこの全国大会に備えて、訓練用に、

 「プラモが破壊されないシミュレーションマシン」

 これを作っているのだ。

 

 

 

 

 

 順番逆だろ! 

 ふつうは、ただのシミュレーションマシンだけ作って、オプションで「壊れる」ようにするのが順番ではないのか。

 手間暇かけて、わざわざ大変な仕様で発表する。

 そこには、「どうしても、子供たちのプラモをバラバラにしたい

 という、氏の深い情熱がうかがえる。

 我が街大阪には、「難波秘密倶楽部」なる、蛙亭イワクラさんも通った大人の社交場があるが、まさにこの「クラフトマン」の2階こそ、

 「いたいけな子供が、一所懸命に作ったプラモデルを、思う存分に破壊したい!」

 という、特殊な趣味を持った紳士の集う、「東京模型倶楽部」なのだろう。

 そんな倉田氏は、その後「クラフトマン」を発展的解消し、骨董屋を営んでいるという。

 これまでのやり方を見ると、そこでどうやって利益を得ているのか、容易に想像がつくというものだ。

 「プラモシミュレーションの生みの親、逮捕!」の文字がネットニュースを賑わす日も、そう遠くないのかもしれない。

 

 


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2 コメント

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Unknown (soborut)
2022-04-07 20:40:28
嫌がらせが生きがい(誹謗中傷なんて正にその一例)の人っていますからね~。倉田氏の闇は深すぎます。。。

>>倉田氏は「なぜそんなことを……」と愕然としていたが

この「自分がやると正義だけど、他人が同じ事をすると悪と認定する」という思考回路が、またリアル過ぎて嫌ですね(笑)。
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Unknown (シャロン)
2022-04-07 23:21:27
soborutさん、いつもお世話になっております。

いやあ、少年マンガって、ハッタリが効いてて楽しいです。

将棋のアべマトーナメントも、「評価値が下がったら電気ショック」「玉が詰まされたら、指している棋士も死に至る」「最悪、敗勢になっても投了前に相手を殺せば逆転勝ちとする」くらいのギミックが欲しいものです(←誰が見るんだよ)。
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