海上撮影家が見た上海2

上海で撮影活動をしている海原修平のBlog。「海上」とは上海の逆で、新しい上海という意味。更新は不定期。

ベルボンUTC-53ⅡASは、ミラーレスカメラに最適な三脚

2020-10-10 | GFX+オールドレンズ

 

ベルボンUTC-53ⅡASはとても良く出来た三脚だ。2005年に深センで製造を始めて、中国国内で日本のカメラ周辺機器製造メーカーとしては最も成功したメーカーだった。が、今年に入って倒産し今はハクバが引き継いているブランドになってしまった。ベルボンが倒産したのは、安価な中国製ブランドの三脚が台頭して来た事が大きいが、私がイマイチ中国ブランドを信用してないのは、製造過程を知っているから。私はベルボンのクイックシューのみ使っていた時代があったが、三脚と雲台は使ってこなかった。でも、ミラーレスカメラをメインにしてからは考え方を変えて、最近は軽くコンパクトな三脚でも十分耐えられる事がわかり三脚の見直しを始めたのは最近の話。三脚を使う時は、カメラでフレームを決めてチャンスを待つ場合や望遠レンズ使用時にブレを避けるためやスローシャッターを使う場合などがあるが、すべて一本の三脚で事が足りるわけではない。最近は価格も含め自分の体力や目的によって様々な三脚が選べるようになったのはとても良い事。

三脚はフリーで独立してからずっとZitzoを使って来た。前世紀の話だが、コマーシャル写真家の定番がZitzoで、雑誌の仕事が多い人はハスキーが多かったように思う。Zitzo使用が多かったのは、35mmから大判まであらゆるカメラに対応出来るブランドはZitzoしか存在しなかったからだ。私も4本のZitzo三脚を用途によって使い分けていたが、それらは今でも現役でほとんど壊れたことがないほど丈夫で、今はそれらほとんど元アシスタントへ嫁入り。

その後、完全にデジタルに移行しミラーレスに変えたので三脚を選び直し、小型軽量でコンパクトに収納できる三脚へ移行中。もちろんスタジオ撮影や依頼仕事ではZitzoを使うが、現場の状況にもよるが1.5kg未満の三脚でほとんど十分耐えられるほど三脚は進化した。

ベルボンUTC-53ASⅡ(カーボン)とPeak designの三脚(アルミ)を比べてみた。どちらもコンパクトに収納出来る。デザインと収納力は圧倒的にPeakに軍配が上がるが、雲台の使いやすさはベルボンの方が上で、このアルカスイス互換シューはとても良く出来ているので安心して使える。試しにpeak製のシューを取り付けてみるとベルボンのクイックシューでも互換があり十分使える(脱落防止ピンがないので注意)  。ただ、軽い三脚使用時に注意した方が良いのは、フォーカルプレーンシャッター使用時にスローシャッターを使い連続でシャッターを切る時のボディブレには注意した方が良い。

ベルボンもPeakもお勧め三脚だが、値段だけ比較するとベルボンで十分目的は達成できるので、UTC-53ⅡASはコストパフォーマンスの高い優秀な小型三脚と言える。

☆ここ数年時代の変化は相当早い。照明機材も含め、今後求められるカメラの周辺機材はどう変わるのか。次世代デジカメに有機センサーとグローバルシャッターが搭載されるのも時間の問題だろう。つまりフォーカルプレーンシャッターが必要なくなり、さらにカメラが小型化される訳だ。その時がくる前にカメラ以外の撮影用機材がどう変化するのか、メーカーは今から考えておいた方がイイね。特に日本のメーカーは。

☆上海の中心部は昔は沼地で、一部の路は水路だった場所を埋め立てて路が出来たので地盤は良くなく地盤沈下も酷い。なので、車が通ると地盤は揺れるし地下鉄が下を通るだけでも相当振動する。

☆雲台の話→コレ


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