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菊池のぶひろの議会だより

日本共産党 桜川市議会議員 菊池のぶひろの活動報告です

財務省の「少人数学級エビデンス論」批判

2020年12月30日 10時53分52秒 | 国政
財務省の「少人数学級エビデンス論」批判
  藤森毅氏(日本共産党文教委員会責任者)論文から学ぶ
 
私は、昨年夏の共産党議員研修会で、党中央の藤森氏の講演を聞きました。その分かりやすい話し方、納得できる理論建てに、すっかりファンになってしまいました。その藤森氏が、共産党の理論雑誌「前衛」に、「財務相の『「エビデンス論』を批判する」との論文を書いています。これは、2020年9月議会での菊池議員の一般質問、「コロナ禍の子ども達に、少人数学級をプレゼントを」の裏付けにもなっています。
 抜粋を紹介します。
 
エビデンス論の源流は医学の世界
 エビデンスの源流は、医学で、エビデンス・ベイスド・メディスン(根拠に基づく医療)です。医師の個人的経験に基づく治療を、科学的根拠に基づく医療へと改善しようという流れです。
 一番知られているのは、結核治療に使われた最初の抗生物質・ストレプトマイシンです。これを二重盲検法など、様々な影響をシャットダウンしたうえで実験して証明されたものが「エビデンス政策」です。
 
教育への効果を「数値で測ること」は可能か
 
全国学力テストの点数をモノサシにすれば、A県の学力が上でB県の学力は下になります。学習の時どのように話し合っているのか、間違ったり遠回りして自分らしく学ぶ過程をたのしんでいるか、そうしたことは捨象されます。
 「読み、書く権利であり、自分自身の世界を読み取り、歴史をつづる権利であり、教育の手立てをえる権利であり、個人および集団の力量を発展させる権利である」(ユネスコ学習権宣言)という学習の力量をどうやって測れるのか、まだまだ探求の途上だと思います。
 そうした「複雑な現実を」を数値化できる「一つあるいは複数のモノサシというものはあるのでしょうか。少なくとも現時点では存在しているとは思えません。教育についての計量的調査は、相当の困難と制約を背負っていると、言わざるをえません。

「数値のエビデンス」なしが、「現実に効果がない」とはならない
 
ここで間違えていけないのは、数値のエビデンスが得られないことと、現実に効果がないこととは、イコールではないことです。
私は根拠(エビデンス)というなら、多数の教員や保護者が「少人数学級」を強く支持しているそのものが、「少人数学級の最大のエビデンスだと言いたいと思います。
 学級規模の違いの子どもの人間形成への影響というのは複雑な現実です。その複雑な現実をもっとも近似的感知できるのは、子どもを直接見ている教員や保護者ではないでしょうか。むろん、それが数人では個人的エピソードの範囲をでないでしょう。しかし、その大量の集合となれば、今あるエビデンスの中で、もっとも信頼できるに足るものと言えると思います。

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 2020年9月議会での菊池のぶひろ議員の一般質問 
コロナ禍の子ども達に、少人数学級のプレゼントを

菊池議員の質問



コロナ禍で長期休業をへた子どもたちの状態は、手厚い教育・柔軟な教育を求めています。今の40人学級制度は、コロナ後の「新しい生活様式」と抜き差しならない矛盾を生んでいます。3密状態をさけて授業を行なうためには、少人数学級の実現が不可欠です。私は、8月に、小中学校の教室の実態を見てきました。
日本の小中学校の学級編成の原則は、1980年以来、小学1年生は35
人、それ以上は、小学2年から中学3年まで、「40人学級が原則」です。コロナ禍以後、新しい生活様式が声高に言われています。桜川市議会でも、2人で並んでいた議席を離して、1人座りにしました。多くても一回の議会で4日くらいしか使わない本会議でも、これくらい「3密」にならないよう気を使っています。
ところが、小中学生は、9年間も、毎年200日くらい、一日中教室で過ごしているのです。この3密の状況は、全国的に解決しなければなりません。今も、シトラスの集会は100名を定員として、これ以上多くの集会は禁止しています。
 政府の新型コロナ専門家会議が求めている「最低でも1㍍」の間隔で、いまの教室に入れる人数は何人が可能ですか。
 今、市の小中学校の現状は、30人以上のクラスは、何クラスありますか。
日本共産党は、1クラス20人に学級を提案しています。当面30人学級にするだけでも大きな改善です。
少人数学級にするメリットは、まだ、あります。1つは学力向上です。文科学省の調査でも、「学力が向上したと思うか」という問に、「とてもそう思う」「そう思う」との回答は、98%です。同じく、「不登校や、いじめなどの問題行動が減少したか」との問への回答も、88%です。

文科省の検討会議でも2012年に国の責任で少人数学級を実現することが必要と報告しています。これだけ、効果のある少人数学級、今回のコロナ禍を契機に、私たち大人が一緒になって、子どもたちにプレゼントするチャンスです。教育長の見解を伺います。
3密を避けるには、現在の学級編成方針では不十分

教育長の答弁

 国の学級編成の標準として、昭和55年から平成3年度まで12年計画で40人学級が実施され、平成23年から小学1年生には35人級が標準になっています。 児童・生徒が1㍍以上の間隔を確保するには、多くても35人程度になります。30人以上の学級数は、岩瀬小4,羽黒小1、岩瀬東中4、桃山学園13クラスです。計22クラスとなっています。少人数学級のメリットは、議員ご指摘の通りです。3密を避けるには、現在の学級編成の方針では不十分であると考えます。

 少人数学級実現に向けた改善要望・加配教員の要望を継続して行ない、少人数学級の実現に向けて努力してまいります。
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やっと、少人数学級へ とりあえず35人学級から
 元文科省事務次官・前川喜平氏の論評
 
 来年度から5年で、公立小学校の1学級の児童数の上限は35人にすることが決まった。新型コロナの感染防止や長期休校による遅れ学習の遅れの回復に苦労する学校現場や自治体、学界から少人数学級を求める声が高まっていた。他方、相次ぐ大型補正予算で財政規律が一挙に弱まった。この絶好の好機を逃さなかった文科省は、よく頑張ったと思う。中学校を含めた30人学級は、今後また頑張ってほしい。
 既存の加配定数の一部を振り替えることは少し心配だ。少人数指導やチームティーチングができなくなるのは困る。新採教員が確保できるか。非正規の教員が増えないかという心配もある。勤務条件の改善と非正規任用の規制が必要だろう。
 現下の三密回避のためには、各自治体での国の計画を先取りした少人数学級化が望まれる。加配教員の学級担任への振替えや特別支援学級への再編成など、現場での柔軟な対応も認めるべきだ。
 将来的には、基礎定数を学級数で計算するのをやめ、加配定数は縮小し、学校ごとの定数を児童生徒の総数に応じて定めるようにすべきだ。特別支援学級を含め学級編成は教育委員会から学校に降ろす。チームティーチングや通級指導も学校に任せる。教職員定数の使い方は現場に委ねるべきなのだ。
(現代教育行政研究会代表)
 引用「東京新聞・本音のコラム欄」

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ウインターカップ男子決勝戦を見る

2020年12月29日 15時07分16秒 | 日々の雑感
 ミュンヘンオリンピックで男子バレーボールが金メダルをとってから、体育館の球技といえば、バレーボール人気が盛り上がり、バスケットボールは人気がなかった。しかし、高校生や中学生では、圧倒的にバスケットボールの方が部員数はおおい。なぜだろうか、それは、ひとつは、どんなヘタな人でも、5人がコートにいれば、4人より圧倒的に有利だということです。
 バレーボールでは、下手な選手に、攻撃を集中すれば、受け損ねたボールがコートの外にでて、不利になってしまうからです。
 そんなわけで、ミニバスケも人気があります。
 私は、スポーツ中継はかなり見る方でしたが、今は、バスケットはみますが、ほかは見なくなりました。
 サッカーは、あまりにも点数が入らないので、ゴールシーン以外は、退屈してしまうのです。バスケとは、得点が入り過ぎるので、面白くないという人がいますが・・・・・・。

 今回の決勝戦は、京都の東山高校と宮城県の仙台明成高校。東山には留学生の身長206センチのムトンボ選手、明成高校はスターティングメンバーの平均身長が190センチを超えている。これが高校生かというメンバーです。
 前半は、東山高のムトンボ選手の活躍もあり、得点、リバウンド、ブロックのトリプルダブルの活躍で、3クウォーターまで、圧倒的にリードしていました。ところが、明成高校の反撃にあい、1ケタ差に追いつかれたところから、流れがかわり、のこり15秒で同点になったのです。
東山のエースは、のこり15秒で、ファールでもらったフリースロー3本を、全て決めて同点に追いついたのです。プロでも、この緊張した状況(あと15秒で日本一がきまる)で、3本のフリースローを決めるのもすごいものです。
 ところが、あと15秒で、2点をいれて、優勝した明成のエースもすごいものです。こちらは、NBAで活躍している八村塁選手と同じ、お父さんは外国人、お母さんは日本人という、いわゆるハーフの選手です。
 とにかく、バスケットは、最後の1分間がものをいう、劇的なスポーツなのです。久しぶりに、ハラハラドキドキのスポーツ中継でした。

 このところ、テレビ放映は、バレーよりバスケットが増えています。私としては、NHKが以前のように、NBAの中継をしてくれることを期待しています。どうも、放映権料で折り合っていないという噂を聞いています。


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「正義と裁判官」鎌田慧氏の意見

2020年12月29日 11時43分29秒 | 日々の雑感
 みなさんは、袴田巌さんという「元死刑囚」いや、まだ冤罪が晴れて、無罪となっていないから「いまだに死刑囚」というのが正確かもしれない、方を知っていますか。
 私は、袴田巌さんの再審請求裁判で「再審請求裁判で、最高裁が東京高裁の決定を取り消した」とニュースが流れたとき、この詳細は、火曜日の東京新聞・本音のコラム欄担当のルポライター・鎌田慧氏が書いてくれるだろうからと、待っていた。ということで、紹介したい。

 正義と裁判官
 鎌田慧


 袴田巌さんの再審請求裁判で、最高裁が東京高裁の決定を取り消した。その報せが支援者から会議中の携帯電話に入った。再審開始決定と勘違いした私は姉の秀子さんに、お祝いの電話をかけた。「これからがんばらにゃ」と秀子さんはいつも明るい声だった。
 6年前、静岡地裁が再審審査開始を決定して、「これ以上、拘置を続けるのは耐えがたいほど正義に反する」と断言して釈放させた。東京高検が即時抗告、それをうけて東京高裁が再審開始決定を取り消した。正義はなぶり殺された。

 もしも今回、最高裁が東京高裁決定を取り消さなかったら、袴田さんは死刑囚の独房に収監される。5人の裁判官のうち2人が「再審開始」の意見だった。もう一人が同意見だったなら、やり直し裁判がはじまり、無罪判決になるはずである。
 袴田さんの不幸は熊本典道元裁判官が苦悶の告白をしたように、一審無罪判決のはずなのに、裁判長が「死刑」を望む世論に抗しきれず、死刑判決にした怯懦による。
 巌さん84歳、秀子さん87歳、残り時間は少ない。2人の命あるうちに無罪判決をだし、54年に及ぶ司法の故障を謝罪するのが裁判官の良心であり、検察官も謝った権力行使を反省し、他の冤罪事件の人権侵害とともに回復してほしい。
(ルポライター)


 

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日本地図センター「日本の山岳標高1003山」を見る

2020年12月28日 14時48分44秒 | 日々の雑感
 12月17日に笠間図書館から借りた本で、読んだ物を返すために、年内最後の日となった今日、標記の本を見た。
 私は、深田久弥の「日本100名山」のように、何かコメントを書いてあるのかと思って借りてきたのだが、そうではなく、ただ資料として1003山の標高付近の地図等が図示されているだけであった。
 そして、100名山、200名山、300名山にはそれぞれ、マークが付いていた。
 
茨城県の山は、筑波山、加波山、吾国山、堅割山(たつわれやま)、八溝山、男体山、高鈴山の6つの山しか載っていなかった。
 筑波山は100名山に、八溝山は300名山になっていた。


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「小池都知事の医療関係者への感謝の手紙」を看護師・宮子あずさ氏はどう受け止めたのか

2020年12月28日 09時09分13秒 | 日々の雑感
 今日の東京新聞・本音のコラム欄は、看護師の宮子あずさ氏です。私は、小池都知事が「医療関係者へ感謝の手紙を書こう」と、呼びかけたとき、「小池都知事のバカなパフォーマンスだ」と思った。しかし、医療関係者は、どう受け止めているのか、本当の声が聞きたかった。さいわい、月曜日は看護師の宮子あずさ氏である。「感謝と差別」と書いてあるので、紹介したい。

 感謝と差別
 宮子あずさ


 小池百合子都知事は、先週の記者会見で、新型コロナへの対応で負担が高まる医療者に、感謝を込めた手紙を書くよう、小中学生に呼びかけたという。これはあまりにも的外れではないだろうか。何より、感謝は強調するものではない。また、現在必要なのは、もっと現実的な支援である。
 確かに、都は財政支援も行なう。例えば、年末年始に重症者を受け入れた場合、患者一人につき1日30万円が支給される。こうした支援の一方で、都立病院の独立行政法人化進める方針は変えていない。
 コロナ禍において、多くの病院が経営難に苦しんでいる。現在の診療報酬では、対応しきれない状況であり、採算が厳しい部分を担える公的病院がどうしても必要なのだ。いち早く医療崩壊に瀕した大阪府が、公的病院の削減を強引に進めてきたきたことを忘れてはならない。
 新型コロナウイルスの感染とその影響は、恐らく年単位で続く。医療体制の見直しを含めた、良心的な医療政策が強く求められている。
 一方で、私は、市民の自発的な感謝については、素直に受け入れたい。だが、感染の可能性を理由とした心ない差別がある現状では、どうしても素直になれない。
 感謝されなくてもいいから差別しないでほしい。これが、多くの医療者の気持ちではないだろうか。
(看護師)

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