利根町で1967年、男性が殺された布川事件で、再審無罪が確定した桜井昌司さん(73)が、国と県に国家賠償を求めた訴訟の控訴審が15日、東京高裁で結審した。
この記事が、朝日新聞は昨日、、東京新聞には今日、大きく扱われている。
まず、この事件に関連し、今年の6月議会で「再審法」の改正を求める請願の裁決が行なわれましたので、その経過を再録します。
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これのことに関して、「国に対し、『刑事訴訟法の再審規定(再審法)の改正を求める意見書』の提出を求める請願」が、日本国民救援会茨城県本部(会長・田村武夫)から、菊池伸浩議員が紹介議員となり、提出されていました。
総務常任委員会の審議の結果、「この請願に対する判断は、専門的知識を持たない地方議会にはなじまない」との理由で、全員一致で不採択になり、本会議に提案されました。
そこで、菊池議員は、本会議で次のような意見を述べ、採択を迫りました。
国に対し、「刑事訴訟法の再審規定(再審法)の改正を求める意見書」提出を求める請願、不採択への反対討論
10番 菊池伸浩
みなさんは、裁判はいつでも「公正で、過ちのないもの」と思っているかもしれません。
しかし、裁判の歴史を見れば、「無実の方が有罪」とされたいわゆる冤罪事件は沢山あるのです。それを防ぐためにできた制度が再審制度です。しかし、この再審制度がまた、厚い壁ができているのです。
一つだけ例をあげて説明します。茨城県では布川事件が有名です。1967年に利根町布川でおきた事件で、「大工さんが殺され」、近所のいわゆる「不良少年」であった2人の青年が逮捕されました。2人とも別件逮捕であり、一旦は自白したのですが、裁判では、一転して、強盗殺人は全面否認しました。しかし、裁判の結果、1973年、最高裁は無期懲役の判決を下しました。
その後、再審制度を活用し、再審に臨みました。自白では「両手で首を絞め」となっていたが、「被害者は紐で絞殺されていた」ことなど、新しい証拠が明らかになり、2011年には、強盗殺人罪では無罪、別件の窃盗罪などでは懲役2年、執行猶予3年が言い渡されました。実に、44年もかかっているのです。
ごく簡単に布川事件の概略を説明しましたが、再審が開始されるまでには多くの苦難が立ちはだかっています。冤罪を生まないためにも再審開始するための壁をなくすためにも、この請願書に書かれているように、
1, 再審における検察手持ちの証拠の全面開示
2, 再審開始決定に対する検察の不服申立て(上訴)の禁止の請願
を採択されるよう訴えて、私の反対討論を終わります。
採決の結果
賛成 14
反対 2
欠席 1
議長 1
この請願は、不採択となりました。
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今日の東京新聞の桜井さんの言葉を紹介します。
桜井さんは意見陳述で「警察官の偽証は今更覆さない。冤罪を背負って54年、普通のおやじとしての時間を返してほしい」と訴えた。
閉廷後には、東京都内で弁護団と記者会見した桜井さんは、昨年秋に末期がんが見つかり、今年2月に余命1年と宣告されたと明かした。「限られた命をどう生きるかを考えた。少しでも社会が変わるよう声をあげて続けたい」と話した。現在は通院せず食事療法を続けているという。
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この記事が、朝日新聞は昨日、、東京新聞には今日、大きく扱われている。
まず、この事件に関連し、今年の6月議会で「再審法」の改正を求める請願の裁決が行なわれましたので、その経過を再録します。
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これのことに関して、「国に対し、『刑事訴訟法の再審規定(再審法)の改正を求める意見書』の提出を求める請願」が、日本国民救援会茨城県本部(会長・田村武夫)から、菊池伸浩議員が紹介議員となり、提出されていました。
総務常任委員会の審議の結果、「この請願に対する判断は、専門的知識を持たない地方議会にはなじまない」との理由で、全員一致で不採択になり、本会議に提案されました。
そこで、菊池議員は、本会議で次のような意見を述べ、採択を迫りました。
国に対し、「刑事訴訟法の再審規定(再審法)の改正を求める意見書」提出を求める請願、不採択への反対討論
10番 菊池伸浩
みなさんは、裁判はいつでも「公正で、過ちのないもの」と思っているかもしれません。
しかし、裁判の歴史を見れば、「無実の方が有罪」とされたいわゆる冤罪事件は沢山あるのです。それを防ぐためにできた制度が再審制度です。しかし、この再審制度がまた、厚い壁ができているのです。
一つだけ例をあげて説明します。茨城県では布川事件が有名です。1967年に利根町布川でおきた事件で、「大工さんが殺され」、近所のいわゆる「不良少年」であった2人の青年が逮捕されました。2人とも別件逮捕であり、一旦は自白したのですが、裁判では、一転して、強盗殺人は全面否認しました。しかし、裁判の結果、1973年、最高裁は無期懲役の判決を下しました。
その後、再審制度を活用し、再審に臨みました。自白では「両手で首を絞め」となっていたが、「被害者は紐で絞殺されていた」ことなど、新しい証拠が明らかになり、2011年には、強盗殺人罪では無罪、別件の窃盗罪などでは懲役2年、執行猶予3年が言い渡されました。実に、44年もかかっているのです。
ごく簡単に布川事件の概略を説明しましたが、再審が開始されるまでには多くの苦難が立ちはだかっています。冤罪を生まないためにも再審開始するための壁をなくすためにも、この請願書に書かれているように、
1, 再審における検察手持ちの証拠の全面開示
2, 再審開始決定に対する検察の不服申立て(上訴)の禁止の請願
を採択されるよう訴えて、私の反対討論を終わります。
採決の結果
賛成 14
反対 2
欠席 1
議長 1
この請願は、不採択となりました。
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今日の東京新聞の桜井さんの言葉を紹介します。
桜井さんは意見陳述で「警察官の偽証は今更覆さない。冤罪を背負って54年、普通のおやじとしての時間を返してほしい」と訴えた。
閉廷後には、東京都内で弁護団と記者会見した桜井さんは、昨年秋に末期がんが見つかり、今年2月に余命1年と宣告されたと明かした。「限られた命をどう生きるかを考えた。少しでも社会が変わるよう声をあげて続けたい」と話した。現在は通院せず食事療法を続けているという。
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