飛び出せ! 北の宇宙基地

北の地である北海道で、人工衛星の開発などを行っている 北海道工業大学 佐鳥研究室の活動日記です。

個人面談

2005-05-26 22:08:46 | 佐鳥新の教授&社長日記
昨日に引き続き全学的な学生個人面談デーの2日目を迎えた。
今日は面白い学生に出会った。彼は好奇心が旺盛で、寝る時間を惜しんで刻苦勉励し、自分の中に眠っている新しい可能性を発掘することにものすごく喜びを見出しているのだ。内面から溢れるパワーが素晴らしく魅力的な人だった。この彼も友人である北海道宇宙連合に所属するA君が僅か半年の間に別人のように立派になったことに強く感化されていた。3月のCanSatプロジェクトに参加しなかったのは不覚だったと言っていた。北海道宇宙連合は予想以上にすごいかもしれない。

私の教育方針として、できる限り学生たちには、彼らの内在するパワーを引き出すための環境を提供し、段階的にプロ意識へと育てることにしている。CanSat(空き缶サイズの実験衛星)を製作してロケットで打ち上げることは最初のステップとして非常に良い。そこには純粋な感動があるからだ。

しかし、感動には質的高さに応じた多くの段階があるのも事実だ。今の段階の次の段階にあるのはモノづくりの感動を知っているプロを育てることだと思う。学生がモノづくりの厳しさを知って、内面的にも大きく成長し、顔付きが変わるのは感動的である。しかし、これは第1段階に過ぎない。なぜならば、感動のレベルが「個人の成長」に留まっているからだ。
私にとっての第2段階は北海道衛星から派生した技術の産学連携であり、それは北海道衛星プロジェクトの使命の中で言う産学連携の部分でもある。産学連携には「実社会への奉仕の気持ち」が無ければ意味がないと思う。

第一段階としての「感動」は確かに重要な視点ではあるが、しかし、その段階を超えた、「プロ意識」、つまり新しい社会を創造する事への「使命感」とか、同世代の人々を支えようと思う「奉仕の心」が芽生える段階まで若者のマインドを昇華させることができて、初めて本当の“教育“、つまり”人づくり“といえるのではないだろうか。

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