さるみみ屋

夫サボさん、私さるみみと2000年生まれ長男コナンくん
2004年産次男エナリくんとの「人生楽ありゃ苦もあるさ」日記。

「庭の桜、隣の犬」を読んだ。

2007-11-01 23:47:54 | Weblog
「空中庭園」の次にまた角田光代を読んでみたいと思って
この本を買った。
現代家族の行方、夫婦が暮らす「どこでもない場所」という
帯にちょっと惹かれたんだけど、
私は「空中庭園」の方がよかったと思うな。

30代の子供のいない夫婦が主人公なんだけど
なんか共感できるようなできないような。
そういう意味では「空中庭園」の方が近い感じはあった。
特に何か事件がおきるわけでもないし、本当に
どこかにいる誰かの毎日を切り取った本という感じで
あいまいな読後感が漂っていたかな~

ただすごく思うのが、角田光代の描く主人公の母親像
というか、50~60代女性の生態が面白いほどリアルだということ。
うちの母もそうだし、きっと他もそうなんだろうと思うし
私もそうなっちゃうんだろうかと思う。
むしろ自分を主人公に重ね合わせるのが難しいけど
母親はぴったり重なるところがおかしかった。

夫に「読んでみたら」と言ったものの、
きっと彼はこの本読まないんじゃないかと思う。角田光代は
なかなか男性には読まれない本だろうな~と思う、というのが正しいか。

他の作品もきっとこういう路線なんじゃないかと思ったので
角田光代はこの辺でやめておいて、次の本を物色。
仕事の合間を見計らって読まなくては。

読書の秋、まだまだ続く。