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さるみみ屋

夫サボさん、私さるみみと2000年生まれ長男コナンくん
2004年産次男エナリくんとの「人生楽ありゃ苦もあるさ」日記。

「愛に乱暴(下)」読了。

2018-12-31 23:31:32 | さるみみ文庫2018
下巻の方がペース早かったかも。

不倫相手に子どもが出来て夫に離婚を迫られる主人公に同情した矢先、
実はその主人公も夫と結婚するときに同じように略奪婚だったことが途中で判明。

因果応報?と思えば同情の余地もなくなったりしつつ。

途中で畳の下を掘り返す場面が出てくるんだけど、そこに夫の不倫相手でも
埋めるんじゃないかとか期待感もったものの、そんなことはなく。
じゃあその掘り返した畳の下、ってなんかのメタファだったのか?とか

ああ、これ以上書いてしまうとネタバレになるのでこのへんで。

ちょっと今回の吉田修一は「乱暴」だったなあ…と思う。
現実はもしかするとこういう感じで生活が続いていくのかもしれないけど
やっぱり小説としてはどこか落としどころが欲しかったかな?と思う。

もちろんすべての小説にオチがなくてはならないわけではないけれど
いろんな要素をちりばめていたのにもかかわらず、あまり回収できていないままで
ちょっとフラストレーションたまった感じ。

年末最後がこの本なのもなんとなく気分が晴れないので、年始に向けてちょっと違う本読もうかな。


今年は全く読書できていない感じの1年だったので、2019年は教科書とか専門書以外に
いろんな本を読む時間を作っていこうと決意を新たにしてみた。

うーん、吉田修一…ちょっとこれは好きじゃなかった。

「愛に乱暴(上)」読了

2018-12-30 22:59:20 | さるみみ文庫2018
仕事納めがあって、短い年末年始のお休み中なんだけど、
当然のごとく掃除があったり、買い物があったり、主婦業に忙しい。
でも、来月末には放送大学の単位認定試験もあるから少し遅れている勉強も
ちゃんとやっておかなくちゃならないし、サックスの練習もしておきたいし、
読書も全然できてないから本も読みたいし…なんか働いてる平日以上に忙しいかも?

そんなことを思ってだ、TO DOリストガッツリ作ってみた。
A4用紙上から下までびっちりでマジそこまでできるのか?ということを思わないでもないが
そのうちの一つが年末年始中に最低2冊読み終わる、というものだった。
とにかく積読本が多すぎてねえ。

まあそんなこともあってまずは吉田修一「愛に乱暴」を読む。
平凡な兼業主婦の日常が夫の不倫が判明することでおかしく変わっていく、という感じ。
下巻もあるのだけれど、少し狂い始めた主人公の主婦、桃子の様子が
どうなっていくのか、という期待感を持たせたままに上巻はさっくり3時間程度で読了。

女性の描写が上手だったわさ、吉田修一。
特に嫁、姑の会話とかリアルだな~と感じる。この物語がどう収束していくのやら。
あまりネタバレ的なことは書きたくないのだけれど、ミステリー的要素もあるのでは?と期待中。

「友だち幻想」読了

2018-12-17 21:49:47 | さるみみ文庫2018
いやあひさびさ記録。
12月に入って風邪ひいたり、疲れすぎてバタンキューだったり。
気が付いたらもう今年もあと2週間とは!

本も全然読んでないけれど、とりあえずちょい前に読み終わったこの本を。

ちくまプリマーなので、高校生とか中学生向きかと思いつつも、
本の要約アプリ「フライヤー」で要約を見たのをきっかけにちょっと読んでみようかと。

案の定、対象はそういう青年たちなんだけど、途中でそういう子を持つ親に対してかな?
という部分もあったりして、全体を通して自分も読んでよかったな、とは思う。

ただ途中にイラストが入ってたりするもんだから、やっぱり中高生度は高く
外で読んでるときとか、逆にイラストあって恥ずかしい気持ちがしたり。

文章もとてもわかりやすく書かれているし、字数も少な目なのでサクサクと読める。
普通にしていたら1日で読めると思うのだが、疲れた社会人兼疲れた母さんには難しい。

とりあえず年を越さないで読めてよかったと思うわ。

エナリにもぜひ読んでもらいたいと思うし、本当に人間関係にめんどくささを感じてる
中高生にぜひお勧めしたい内容だったわね。いい本だった。

あと2週間しかない中でちゃんと本1冊くらい読む時間を取りたいものだわ。
今年は、大掃除分割してやることにしたんだけど、まずはカーテン洗いに勤しんでるとこ。

来週はどこやるかな。

「木漏れ日に泳ぐ魚」読了

2018-10-22 20:25:24 | さるみみ文庫2018
蜜蜂と遠雷はいつになったら文庫になるのだろうか…と思いながら
こっちを読んでみた私。
登場人物は二人きり(彼らの会話の中で複数人出てくるけど、その場にいるのは二人だけ)
しかも一夜だけの二人の会話で成り立つというから面白いな、と思って読むことにしたわけ。

サボさんに「敗者の告白といい、この本といい、なんか実験的なものに惹かれてるの?」
とか言われちゃったけれど、そういうわけでもないのよね。
ただ、本当に私は「蜜蜂と遠雷」の文庫化を首を長くして待ってただけで。

それでだ。

非常に面白い試みだとは思うし、序盤は緊迫感もあったのだけど、
結局すべて彼らの「推測」に過ぎず、何かがしっかり結論づいたわけでもなく。
終わりの方は不完全燃焼気味に感じたわね、私は。

基本的にエンタテインメントであっても「ロジカルさ」がどこかにないと楽しめない性質だし、
どちらかというと伏線は全てきちんと回収してほしい性質だし。

というわけで、恩田陸と言えどもこれはちょっと私には楽しめなかったかな。

恩田陸ファンのみなさんにはしみじみよかったかもしれないけど。
ということで、私は既に次を読み始めてるわさ。


「長いお別れ」読了

2018-10-16 20:30:15 | さるみみ文庫2018
「ちいさいおうち」の中島京子の作品。
最初はサボさんが「これ読んでみたいと思ってたんだよね」と言って文庫を買って
「よかったよ~」なんて話をしていたので、私もその後読んだという流れ。

認知症を患った男性の家族の視点で描かれているもので、妻からの視点だったり
娘が3人いるんだけど、それぞれの娘たちの視点、孫からの視点などがあって、
認知症を発症して亡くなるまでの10年を追ったというのが内容。

トータルの印象としては暗く重くなりすぎず、そして優しい視点で書かれているな、と。

もちろん3人の娘はそれぞれ既婚者、独身者、海外在住と立場も違うので考え方も違う。
妻も若い頃は優しくて良妻賢母だったろうに、と思わせつつも今は一人で主に夫の介護をしているので
イライラしているときもあるし、ぐったり疲れていることもあるし、気持ちの波も
あったりするわけだ。
でも、認知症患者の介護、という特別な意識で読む必要もないくらい
よくある家族のもめごと的に「そっか~、大変だよね」と思わず口に出てしまうほど
温かさがあって、読後感が悪くなかった。

まあ、認知症患者が家族にいる人にとっては「全然生ぬるいって」と思われそうだけど
小説がノンフィクションみたいな切り口である必要もなく、
読み手に何かしらの考えが伝えられればそれでいいんじゃないかな~

なかなか良かったと思う。
ただし、最後にアメリカに暮らす孫が学校の校長室に呼び出されて校長先生と話をする場面があって
そこで主人公である祖父が死んだことを校長先生に伝えるという流れで終わりなんだけど、
それって本当にここでいいの?ってちょっと思ったかも。

認知症が題材になっている本は他にも「博士の愛した数学」やら荻原浩の「明日の記憶」なんかもあるけど
私は荻原浩の「明日の記憶」の方が良かったかな。

このところ教科書ばかりだったので、小説が嬉しいわ。
次もまた小説に手を出すことに決定!
10月はまだもう1、2冊読みたい!!


「敗者の告白」読了

2018-10-01 17:59:19 | さるみみ文庫2018
ダ・ヴィンチに紹介されていた作品。
弁護士としての経歴を持つ作者ということもあり、そんな興味もあって購入。

死んだ被害者たち、被告となった夫、被告の友人夫婦など、複数の登場人物の
調書やメールなど、関係者の「証言」だけで展開されていくという形も珍しく、
その証言が食い違っていて、誰かがウソをついているのか、ということを考えながら
読み進めていくんだけれど、誰が怪しいのか、という点もさることながら
なぜ殺したのか、という動機についても疑問に思いつつ読み進めたわけよね。

で。

途中で真犯人が判明して、まあその人物については「そうだろうな」と思ったけれど、
その動機がね…なんかイマイチしっくりこなかったのと、
実際の捜査の段階で、そこ一番疑うとこじゃないのか?というところがスルーされてたり
なんか「ん?それどうなの?」という感じですっきりせず。

終わり方もなんだか中途半端で肩透かしを食らった感じ。


むむむ。これは私的にはハズレだったかも。

この読書の秋、読みたい本が目白押しなのよね。
勉強時間も確保しなくちゃならない中で、できるだけ面白くない本は読みたくないわね。
おばちゃんになると、毎日毎日大事だから、無駄に使いたくないところ。
さて、今年は全然読書できていないから、この秋はしっかり読んでくよ~




「老後の資金がありません」読了。

2018-09-18 22:46:27 | さるみみ文庫2018
新聞の下の方に広告載ってたり、あちらこちらで見かけててちょっと気になってた。
文庫だからまあいいかな~と思って思い切って購入。

のんびりほのぼのした小説だったわね。
重たくなく、でもこれから私たちに起きる可能性のあること、
たとえば子どもの結婚でかかる費用、親が死んでかかる葬儀費用だったり、
夫や自分が会社をクビになるとか、そういういろんなことが重なって生じる、
そんな中で「もうどうしたらいいのよ~」みたいになりつつも前に進んでいく。

へえ~なるほどね~という気づきもすこしだけあったりして、
そこそこに楽しめたかな。
まあ、軽いテイストなので、1日で読み終わってしまったわけだけれど。

めんどくさいことを考えずに、気分転換的な感じで読むにはちょうどよかったかな。


「満願」読了。

2018-09-10 15:33:47 | さるみみ文庫2018
米澤穂信の作品。
お盆にNHKでドラマ入るってのを見て、ドラマじゃなくて本を読もうと結論。
この作家さんはエナリが結構すきで、エナリは「氷菓」とかも既に読んでいて
「面白いよ、どれも」と言っていたので、それなら買ってもいいかな、と思い購入。

最初にサボさん、次にエナリが読もうとしていたんだけれど、地震で仕事もお休みだったし
先に私が読むことに。無事に読み終わりましたわさ。

で、この作品は6つの短編から構成されていて、ドラマではその中の3つをやってたんだけど、
個人的には安田顕がやった「夜警」ではなく、「関守」をドラマ化してほしかったかも。
主役は安田顕のままでいいんだけどさ。

「関守」と「満願」「万灯」は面白かった。「夜警」「柘榴」「死人宿」はあんまり…

サボさんは「え?死人宿も夜警もよかったじゃん」と言うけどね。

久々のミステリーで、しかも初めて読んだ作家さんだったけど、
短編ということもあって読みやすく全体的にはよかったかな~。


ここのところ、仕事に関連する本ばっかり読んでて小説は1か月以上ぶりかな?と思われ。
まだ積読本もたくさんあるので、専門書とか放送大学の教科書だけでなく
小説も読んで視野を広げておかなくては。

いよいよ今年も来るよ、読書の秋。

「明日の子供たち」読了

2018-07-26 21:53:07 | さるみみ文庫2018
ここ最近、専門分野の本ばかり読んでいて、小説とか全然だったので
ホント久々に普通の本読んだかな。

有川浩って、全然読んだことなかったんだけど、ものすごく読みやすくて
分厚い本だったんだけど、あっという間に読めた感じ。
ちょっと前に読んだ佐藤正午の「鳩」がイマイチだっただけに久々に楽しい読書。

テーマは重たいものなんだけど、読後感が爽やかで前向きな気持ちになれるのよね。
内容についてはあまり多くを語らないけれど、ぜひおすすめな1冊。

ぜひとも読書の秋に。。

「発達障害の子どもたち」読了

2018-06-06 20:18:39 | さるみみ文庫2018
仕事柄、発達障害の子どもたちに接する機会が多いので、
こうした本は必然的に読む機会が増えるんだけど、非常にわかりやすかった。

ただ、こういう本を読むといつも思うのがコナンのことで
やっぱりかなりグレーだったんだろうな、と思う。
かなりアスペルガー度が高い。
今から15年くらい前だと、まだこんなにも発達障害についての情報がなかったし、
なんか違和感がある、と思っていても必ず言語とか知能の遅れが感じられないから大丈夫、
ってなっていたけれど、まさに高機能自閉症は知能の遅れがないわけだから
気づかれにくいっていうのはあったわけだよね。

当時の私はかなり知育玩具やらなにやらを駆使してコナンに接していたから
かなり治療的教育に近いことを家でずっとやっていたのだと思う。
手探りだったけれど、結果的に彼の発達の凸凹が目立ちにくくはなったと思う。

だけどやっぱり今でも、人の気持ちが読めないし、比喩とか皮肉がわからないし、
小さいときほどではないけれど感覚過敏やこだわりが残っているし、
今は圧倒的に少なくなったけれど、吃音出ることもあるし。

大学は本州に出るつもりでいるコナンなので、
彼自身がこの先、彼の特性を理解してくれる人をうまく見つけられるのか、
困ったときに頼れる場所があるのか、ということをすごく心配している私たち。

まずはコナン自身に注意すべきことを事あるごとに伝えているわけだけれど
親が言うよりも友達が何か言ってくれるほうがコナンには届くんだな、と思うことが多いので
学校での失敗について話をしてくれるときに「ほらね、やっぱりそう言うでしょ、他の子は」
と言いながら少しずつ学んでいけるように声をかけたいわね。

そんなことを思いながら母は生きているわよ。