Blog of SAKATE

“燐光群”主宰・坂手洋二が150字ブログを始めました。

なぜアメリカ文学に棒術!? 『バートルビーズ』 折り返し

2015-09-03 | Weblog
『バートルビーズ』公演も、火曜日がちょうど中日だった。
休演日を経て、本日から後半戦である。

で、後半戦なので情報解禁するのだが、この劇には、長めの棒が出てくる。
殺陣もする。
棒術指導は佐藤正行さんである。

十九世紀のアメリカ文学なのに、なぜ棒術か。
それは観ていただかないと、わからない。

真ん中にいるのは、猪熊恒和。
鐘下辰男さんを招いて『ワンス・アポン・ア・タイム・イン京都 錦小路の素浪人』をやって以来の、殺陣である。

棒術は面白い。
刃物と違って、「切る」という殺傷力ではないこと、両側で戦えること、等々。

そして、何よりも、たたかいに使わなければ、ただの「棒」でしかないこと。
誰かが意志を持って使わなければ、「武器」ではないのだ。

日々、いろいろなことを思い、学んでいる。

……………………………………

『バートルビーズ』
詳しい内容はブログのこの記事で。
http://blog.goo.ne.jp/sakate2008/e/0a9790c0e840b5d41f25e7528c90e4c0
……………………………………

『バートルビーズ』
~ハーマン・メルヴィル『バートルビー』より~ 

作・演出○坂手洋二

アメリカの国民作家ハーマン・メルヴィルの『白鯨』と並ぶもう一つの代表作、『バートルビー』(Bartleby 1853)の、新展開。

できれば私たち、そうしないほうがいいのですが。
逃避か、拒否か、怠惰か、絶望か。彼の選択には、いかなる言葉もあてはまらない。
永遠の謎を湛えた人物像が、混沌の現代日本のどこかに佇み、あなたが気づくのを待っている。

8月24日(月)~9月9日(水)

平日19:00/日曜日14:00
但し9月5日(土)・8日(火)14:00の部あり
9月9日(水)14:00の部のみ

会場 = 下北沢ザ・スズナリ

一般前売3,300円 ペア前売6,000円 当日3,600円
U-25(25歳以下)/ 大学・専門学生 2,500円 
高校生以下1,500円
※学生、U-25は、前日までに電話またはメールでご予約の上、
当日受付にて要証明書提示。


円城寺あや  
都築香弥子
中山マリ 
鴨川てんし 
川中健次郎 
猪熊恒和 
大西孝洋  
杉山英之 
武山尚史 
樋尾麻衣子
松岡洋子 
田中結佳 
宗像祥子 
長谷川千紗 
秋定史枝 
川崎理沙 
宇原智茂 
根兵さやか 

照明○竹林功(龍前正夫舞台照明研究所)
音響○島猛(ステージオフィス)
舞台監督○久寿田義晴
美術○じょん万次郎
音楽○太田惠資
擬闘○佐藤正行
衣裳○ぴんくぱんだー・卯月
衣裳協力○小林巨和
舞台協力○森下紀彦
演出助手○山田真実
文芸助手○清水弥生・久保志乃ぶ
美術助手○福田陽子
イラスト○三田晴代
宣伝意匠○高崎勝也
協力○浅井企画 オフィス・ミヤモト
制作○近藤順子 鈴木菜子 
Company Staff○古元道広 桐畑理佳 鈴木陽介 西川大輔 宮島千栄 橋本浩明 内海常葉 秋葉ヨリエ

★ゲストと坂手洋二によるアフタートークも開催されます

8月25日(火)19:00の部 池澤夏樹(詩人・評論家・作家)
8月26日(水)19:00の部 巽孝之(慶應義塾大学文学部教授、日本アメリカ文学会第15代会長)・Samuel Malissa(イエール大学東アジア学科大学院博士課程)
9月7日(月)19:00の部  大和田俊之(慶應義塾大学教授)
※本公演の前売券をお持ちの方、ご予約の方はご入場頂けます。


劇団HP
http://rinkogun.com/
詳細はこちら
http://rinkogun.com/Bartlebies.html
オンラインチケットの連絡先
http://rinkogun.com/Ticket.html
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「安全保障関連法案」「集団的自衛権行使を認める閣議決定」の撤回を求めるアピール  新たな賛同加わる

2015-09-03 | Weblog
2015年8月11日付で発表した一般社団法人 日本劇作家協会による「「安全保障関連法案」「集団的自衛権行使を認める閣議決定」の撤回を求めるアピール 」に、9月1日付で、一般社団法人日本演出者協会が連名に加わってくれた。
というか、私は劇作家協会の会長であると同時に、演出者協会の理事でもあるのだが、演出者協会の会議にここしばらく出られなくて、その報せを改めて受け取ったのである。

文面を再掲する。

…………………………


厳しい暑さが続いておりますが、皆さまいかがお過ごしですか。

 国民的関心の高い「集団的自衛権」ですが、政府案では、先制攻撃をも含む外国軍との一体化を否定せず、憲法9条の専守防衛では否定される「実力をもって阻止する攻撃」を認めています。
 「戦争を止めるには別な戦争が必要である」ことを前提とする考え方は、 外交や、文民的な意見の表出を突き詰めることによって戦争への道を阻むこと、つまり戦争の危機に向けて、言論と「表現の自由」を行使する機会を大幅に奪う可能性があります。
 安倍首相は今年4月、安全保障関連法案を国会に提出する前に、米議会で「夏までの成立」を約束しました。国会論議や国民意見を拒否する行動であり、 手続き的にも言論と表現の自由が尊重されない状況です。
 私たちは表現者として、国民議論を無視する趨勢を阻止する必要を感じ、また、広く観客も含めた演劇に関わる皆さんの理解を求め、以下のアピールを提出することにしました。

      ………………

「安全保障関連法案」「集団的自衛権行使を認める閣議決定」の撤回を求めるアピール

 日本劇作家協会は、昨年7月14日、「集団的自衛権行使を認める閣議決定に抗議し、撤回を求める緊急アピール」を発表しました。
 その末尾で私たちは「この閣議決定に基づく全ての法案提出にも反対します」と表明しました。
 実際、今年7月16日に衆議院で強行採決された「国際平和支援法案」「平和安全整備法案」からなる安全保障関連法11法案は、ほぼすべての憲法学者が違憲と指摘するものです。

 また、2013年に強行採決された「特定秘密保護法」では、国民の知る権利が担保されておらず、政府が「何が秘密なのかを永遠に秘密にできる」内容であり、憲法違反が仮にあっても、それを指摘することすら困難となります。

 過去の議論を無視した憲法の否定や、国民への説明の軽視は、私たち劇作家がよって立つ「言葉」の力を踏みにじることに他なりません。表現者・言論人の取材活動と表現活動を支えるのは、憲法の根本原理たる市民的自由です。
 私たちは表現者として、このたびの強行採決に反対し、一括法案の廃案と、あらためて「集団的自衛権の行使を認める閣議決定」及び「特定秘密保護法」の撤回を求めます。


2015年8月11日 
 
一般社団法人 日本劇作家協会 
一般社団法人 日本演出者協会 (9月1日付)


http://www.jpwa.org/main/statement/appeal20150811

写真は
<アジア共同プロジェクト>清水弥生新作ワークインプログレス発表『Summer House After Wedding』リーディングより
何とか成功したと思う
よかった

この公演のテキストのための取材で、6~7月に久しぶりにフィリピンに行った いろいろな人に会った 懐かしい人 新しい人 本当にそれぞれの場所で生きている人たちと ……その時にあらためて思った 国が違うというだけで人と人が敵対し殺し合うようになることなど、けっしてあってはならないと
私は今の時代、多くの日本人が海外体験を積むべきと思う 本当に交流するつもりの人間なら、という話だが 

私たちが時間をかけて作った「安全保障関連法案」「集団的自衛権行使を認める閣議決定」の撤回を求めるアピール
新たな賛同をいただけたことを心から喜びたい

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

アジア共同制作 清水弥生新作『Summer House After Wedding』ワークインプログレス リーディング&トーク

2015-09-01 | Weblog
いよいよ明日開催ですので情報をお伝えします

<アジア共同プロジェクト>
清水弥生新作ワークインプログレス発表

『Summer House After Wedding』 

9月2日(水)19:00開始 (18:45開場 優先入場は18:30)
会場 下北沢ザ・スズナリ
リーディング上演&トークセッション
入場無料

彼女は家を出た、自分を取り戻すために。
仕事、子育て、家族、介護・・・・・・、
国をまたいで幾つもの荷を背負いながら紡がれる女性たちの物語。
『サザン・アイランズ』から7年、
燐光群から、フィリピンと日本をつなぐ新たなプロジェクトが始動する──

★リーディング 
出演(五十音順) : 占部房子、円城寺あや、大島葉子、大月ひろ美、岡本舞、武山尚史、田中結佳、中山マリ、長谷川千紗、樋尾麻衣子、松岡洋子、みやなおこ
ファシリテーター=坂手洋二

★トークセッション
ゲスト: 鈴木江理子(国士舘大学教授・移民政策研究)
岡田トリシャ(玉川大学、助教授、ELFセンター、ジェンダー専門)
Leny Tolentino(カラカサン[移住女性のためのエンパワメントセンター]スタッフ)
野澤和之(映画監督)
    坂手洋二
通訳: 秋葉ヨリエ

◆◇お申込方法◇◆※ご予約の方は開始30分前から入場いただけます。
入場希望の方は、お電話または以下のメールフォームにて、
お名前/人数/ご連絡先をお知らせください。
燐光群/(有)グッドフェローズ  TEL 03-3426-6294 
申込フォームはこちら↓
https://ssl.form-mailer.jp/fms/6277cb4a380677

1980年代から2004年頃まで、フィリピンから数多くの女性が「エンターティナー」として来日し、働き、日本で家族を持ちました。2004年に「人身取引対策行動計画」が策定され、その後「興行」ビザの規制が厳しくなり、フィリピンからの移住労働者は大幅に減りました。日本人と家庭を築き、日本に定住した彼女らは今、どのような生活を送っているのか……? また、今フィリピンから日本に来日する移住労働者を取り巻く環境はどのように変化しているのか?
今現在、日本で生活する、あるいは以前生活していたフィリピン人女性への取材を元に、彼女たちの生きるリアルな状況を捉えた物語を描いていきます。
台本は清水弥生が担当、このワークインプログレスを経て、さらに作品を発展させて1月末にフィリピン人俳優たちと共同作業で創作する演劇公演を予定しています。

リーディングの後には作者と多彩なゲストを迎えてざっくばらんに語り合うトークセッションを予定しています。現在、日本の超高齢化、女性活用の流れに伴い、海外からの労働力に注目が集まっています。
果たして日本社会は彼らを受け入れる準備がどれだけ出来ているのでしょうか?
リーディングの感想と共に、移住労働者の視点から見えてくるこの社会の姿について意見を交わし、共生のあり方を探っていきます。


【清水弥生】劇作家。早稲田大学在学中に、モリエールに関する卒論で、同大の2003年度小野梓記念学術賞受賞。2004年より燐光群に所属、多くの作品の演出助手として参加。2008年5月、燐光群アトリエの会公演『シンクロナイズド・ウォーキング』で劇作家デビュー。緻密な取材からうまれる、リアルで奥深い人物造形とユニークな設定から、人々の生活における悲哀、感情の機微を、ユーモアを交えて軽快に描いていく。2012年にはアジアン・カルチュラル・カウンシルの助成により、二ヶ月間ニューヨーク・シアター・ワークショップでの研修を受ける。近作「ブーツ・オン・ジ・アンダーグラウンド」は第20回劇作家協会新人戯曲賞の最終候補作となり、新進劇作家として注目を集める。

http://rinkogun.com/Asia_collaborative_Project.html


<助成> 国際交流基金アジアセンター 公益財団法人セゾン文化財団

この件に関して私がフィリピンに行った記事は以下でご覧になれます

http://blog.goo.ne.jp/sakate2008/e/b281834dad2fc00b61735ab5f4334bf7
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする