演劇とは俳優を見るものだ、と、久しぶりに思わせてくれたのが、青年座『諸国を遍歴する二人の騎士の物語』。
山路和弘、山本龍二の二人を観ていると、ほっとする。
ちゃんと喋る、余分な力を入れない、どんなふうにそこにいるかを互いに知っている相手役との信頼関係がある。
映画の高橋伴明組以来観ている山路和弘、拙作『ピカドン・キジムナー』等でもお世話になった山本龍二両氏のコンビは、素敵である。
龍二さん、『掟』ではやややりすぎかと思ったが(そこがチャーミングだという声もあり)、やはり、相手次第なのだろう。
新しい座付き演出家・金澤菜乃英のセンスは納得できるし、小劇場的な親近感を持てるところが多々ある。
照明・中川隆一の必要なことだけを見せる技量、シンプルで行き届いた全体のスタッフワークも充実している。
きちんと「劇団」の芝居に、なっているのだ。
吉祥寺シアターで、6日まで。
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