Blog of SAKATE

“燐光群”主宰・坂手洋二が150字ブログを始めました。

京都市長はどのように関与しているのか

2020-02-18 | Weblog
ロームシアター京都、のこと。
京都新聞には、「市長推薦の新館長にパワハラ問題、舞台芸術関係者らが公開質問状 ロームシアター京都」という見出しが出た。
「ロームシアター京都の新館長に京都市長が推薦した演出家の三浦基さんが元劇団員をめぐるパワハラ問題を抱えているとして、京都の舞台芸術関係者らが14日、選定経緯の説明を求める公開質問状を市に提出した。「問題をクリアにしないと、パワハラを容認しているようで上演の場にできない」と訴えた。」とある。(以後、「」内は、紙面より)

京都新聞には、「市長推薦の新館長」「京都市長が新館長を推薦した」とだけ記され、詳しい説明がない。
厳しい市長選を経て、再選されたばかりの市長である。(京都新聞に倣って、あえて固有名は記さない)
「京都市長が関与している」ことの重大性はわかるが、紙面にあるのは、それだけなのである。
この先の報道、京都市、ロームシアターの回答は、どのようなものになるのだろうか。

質問状は、京都に関係する演劇人16人が名を連ねている。このままではロームシアターでは表現活動をするつもりはない、と公言する人たちもいる。
具体的な問題は、「三浦さんが代表を務める劇団「地点」(京都市)の元劇団員の女性が、退職を強要されたなどと訴え、映演労連フリーユニオンを通じて交渉している問題への認識をただしている。」ということだ。
「北村信幸・市文化芸術政策監は「就任を打診した際に三浦さんから問題を聞かされたが、責任を持って対応すると言ったのを信用した」と説明。質問状には何らかの対応を取るという。」と、記事にはある。
市の側は、三浦氏を信用した、ということで、責任問題については、逃げを打っているようにも思われる。
訴え出た女性は問題が大きくなっていることに辛い思いをしているのではないかと思うが、「劇団「地点」はホームページで「ハラスメント行為が行われ、かつ、それが看過されるようなことは一切ありませんでした」などとしている。」ということである。三浦氏は今夏、ロシア・サンクトペテルブルグのボリショイ劇場で『罪と罰』を演出することも決まっている。

アーティストが公共劇場の館長職を担うというと、滋賀で北村想さんが館長に招かれたのに、突然切られてしまった件を思い出してしまう。あの時は、小堀純さんに呼ばれ、すぐに駆けつけた。想さんを支える人が現地にいなかったことが、問題だったと思う。

ロームシアターは、二千、七百、二百、と、幾つかの劇場がある。演劇向きではない大きな空間も擁している。演劇人が館長職を勤められるところを見せてほしいとは思うが、ふつうだったら真偽が明白にならない限り就任を見合わせて当然と思われるこのような問題が持ち上がっている館長候補者なのに、それを不問とし、市長選の寸前に駆け込みで就任を決めたということを不可思議に感じる人がいるのは、当然である。市の側に、新館長を支える人が多くいる、ということなのか。

事実を明らかにし、早期の解決を図るべきだと思うが、京都新聞がにおわせるように、京都市長の任命責任について取り沙汰されるような事態になったら、長引いてしまうことになるのか、あるいは逆に、幕引きを急ぐのか。
あすのロームシアター京都のラインナップ説明会で、何か事態に進展があるだろうか。

京都市に、ひとこと言いたい方は、こちらに。

https://www.city.kyoto.lg.jp/sogo/page/0000013160.html?fbclid=IwAR2iTsxujavSqhHlOwjEaMXIz16b2NEI9CWsjG-yMkpXYbpvGsPQcUtuqpQ
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